ブラックバイトへの一番の対策は強い意志で辞めること
悪質な労働環境のアルバイト
もし自分が応募して採用されたアルバイトがブラックバイトだったら?しっかり対策を練って、自分の生活や健康が脅かされる前に、辞めるように手続きを進めましょう。
まず、ブラックバイトとは、アルバイトの雇用にもかかわらず、正社員なみの労働時間や成果を求められ、それによって学業や生活が脅かされてしまうようなバイトのことをいいます。
こういった企業は「ブラック企業」と呼ばれたりもしています。
これは、働く人の労働環境への意識が低い企業がどんどん社会問題として捉えられるようになり、ついに政府が動き出したのがきっかけ。違法な長時間労働を繰り返すような企業名は、公表されるという動きが出てきています。
学生やフリーターは、学費や生活費のためにアルバイトをしていると思いますが、気をつけなきゃいけないのは「ブラックか、ブラックじゃないか」の判断。
注意すべき点としては、「希望しないのに勝手にシフトが決められる」や「制服や売れ残りを自己負担で買わされる」、また、退職を希望しているのに、なかなか辞められないなど、アルバイト先の都合を勝手に押し付けてくるようなケースが特徴でしょう。
無茶なシフトで学生生活が台無しになることもある
テスト期間中なのに、勝手にシフトを決められるのは学生にとっては一大事。
アルバイトが忙しく、休めないために試験対策がおろそかになり、留年してしまう人もいます。学生生活を充実させるためにバイトしているのに、バイトのために学業がおろそかになってしまっては、本末転倒です。
自分の生活に支障があれば、すぐ専門家に相談するのが対策のひとつです。またアルバイトを辞めたくても、なかなか辞められないケースもあります。
悪質な場合だと勤務開始の際に交わす契約書に、辞める時は違約金を払うなどを明記している場合があります。
アルバイトを始める前には、契約書にしっかり目を通す必要があります。
悪質な労働環境の職場を辞める方法
対策としては、1人で悩みを抱えずに周りの人や、地域にある「労働基準監督署」や「労働局」に相談するのが得策。また国が設立した公的な組織である「法テラス」では、電話やメールでも相談にのってくれます。
また学生アルバイトスタッフを救うための専門組織、「ブラックバイトユニオン」への相談もおすすめします。
⇒ ブラックバイト対策事例(ブラックバイトユニオンホームページ)
悪質なバイト先だと、辞めたいと希望を言っても、「給料を払わない」「損害賠償請求で訴える」「代わりのバイトを連れて来い」など、脅しのようなことを言ってくることも。これは明らかに違法行為です。
辞め方としては、「辞めたいんですけど…」と言うのではなく、「辞めます」と意思をしっかりと伝えること。「退職願」ではなく「退職届」を出すようにしましょう。
法律的には勤務先を辞めたい場合は、2週間前に言えばOK。退職届を出すときには、「退職日」は実際にアルバイトを退職したい2週間前に設定してください。契約期間が決まっていても、学生なら「学業を優先したい」という理由で、なんら問題のない退職理由になります。
なお、サービス残業を強いられるケースなら、残業代の請求もすることができます。
まずは証拠集めからスタートしてみましょう。タイムカードの出勤、退勤時間をノートにメモで残しておくと、証拠になります。給与明細や契約書など、書類は捨てずに保管しておいてください。
さらに詳しい記事もCheck!
今年、ニュースにもなっていた、ブラックな塾講師バイトについて、労働組合が結成されました。この労働組合の結成が労働者にとって効果のあるものとなれば、他の業種についても、組合が結成されることも期待されています。