パートの健康診断は義務なの？費用は自己負担？受けたくない場合は？
最近はパートさんに対しても、健康診断を行うところが増えています。だけど、「健康上の情報を知られるのが嫌…」「お金がかかるのなら受けたくない…」という人もいますよね。健康診断の義務について、断りたいときの対応などをご紹介します。
診断は法的な義務ではないが会社のルールになっている場合はある
費用に関しては、法律上の義務で行われる健康診断の場合、雇用者側が負担するのが基本です。
義務でなく実施する場合は、受ける側が費用を負担することもあるようですが、そのときにはそれを理由に断ることもできます。パートさんが費用を自己負担してまで健康診断を受けなければいけないという決まりはないからです。ただし、職場の就労規則や面接の際に「費用を負担して健康診断を受けること」が条件になっていて、それを了承した上で雇われている場合には受ける必要があります。
労働安全衛生法という法律では「企業側には健康診断を受けさせないと罰則がある場合があるが、労働者側には罰則はないというものになっています。
あとは、健康診断が業務命令や就業規則の場合、業務命令違反で解雇になる可能性はゼロではありませんので、基本的には費用が会社負担であれば、自身の健康管理も含めて受信することをおすすめします。
健康診断の費用は会社側が負担する
パートさんの健康診断の受診は、基本的には義務ではありません。けれど雇う側には、一定以上の時間働くパートさんに対し、費用を負担して健康診断を受けてもらわなければいけない法律上の義務があります。
雇う側にそのような義務がある以上、パートさん側もそれを許否するわけにいかないというのが、実際のところでしょう。
しかし、労働基準法で雇用者に義務付けられているのは、「週の労働時間が正社員の3/4を超えて定期的に働くパートさん」に対しての健康診断です。なので、労働時間がそれ以下のパートさんの場合、健康診断をすすめられても、受けたくなければ断っても特に問題はありません。
とはいえ、雇う側からすれば、パートさんの健康を管理し、安全に働いてほしいという気持ちがあって実施しているので、できることなら受けた方が望ましいと言えます。特に、医療現場や食品関係の職場では、健康診断は結核や感染症の広がりを防ぐための目的もあるので、義務ではないとはいえ、それを断るのは職務上差し障りがあるでしょう。食品関係での検便などは、自治体によっては義務付けられている場合もあります。
受けたくない場合は上司に相談する
健康診断の費用の負担がないとしても、受けたくないと感じている人もいることでしょう。その理由の多くは、健康上の個人情報を周囲に知られるのが嫌だから、ということではないでしょうか。また、病院の検査が嫌い、採血やレントゲンが苦手などの理由もあるかもしれません。
そのときは、可能であれば、雇用者側に正直な気持ちを打ち明けてみるのも1つの手です。雇用者によっては、｢それなら受けなくてもいいよ｣と言う場合もあります。
雇われるときに持病を隠していて、バレるのが不安という人もいるかもしれませんが、医師の許可さえあれば、健康上の理由でパートをクビにされるということはありません。
ただ、隠していたのが仕事に差し障るような重大な問題だったとしたら、それを知った雇用者側が、パートの継続を断ることはあり得ます。
それは雇う側の責任に関わることなので、やむを得ません。主治医とも相談の上、隠していた事情や状況、自分の気持ちなどを雇用者へ正直に話して謝り、継続して働ける方法も含めて話し合うのがベストでしょう。
自分の健康状態を確認するきっかけとして受信する
自分で普段からマメに病院に通っていたり公的な検診を受けたりしている人の場合、そのデータのコピーで代用が可能なこともあります。結局は、｢自分の健康状態は、今の仕事をする上で問題がない｣と証明することができればいいわけです。3ヶ月以内に血液検査やレントゲンなどを受けたデータを持っている人は、雇用者に伝えましょう。
一方、普段健康診断を受けていない、ここ最近病院にはまったく行っていないという人は、せっかくの機会を生かしてパート先が行う健康診断を受けることをおすすめします。自分は健康だと信じていても、自覚のないまま思わぬ病気が進行していることもあります。働く上で健康の自己管理が必要なのはもちろん、家庭を仕切る主婦の人が病気になれば、家族全体に負担がかかります。
病院に行ったり健康診断を受けたりするのは気が重いもので、自分から積極的に行くのは難しいものです。パート先が行う健康診断を嫌なものととらえず、自分自身や家族のためにもいいきっかけを与えてくれたと感謝して、受けてみてはいかがでしょうか。
主婦歓迎のパート求人であれば、健康診断を受けさせてくれるところが多いでしょう。
