お金・保険 2024年11月14日

パートタイムで欠勤したときの給与減額ルールとは？

パートタイムで働いていると、予期せぬ事情で欠勤しなければならないことがあります。急な体調不良や家庭の事情で仕事を休む場合、給与がどうなるのか気になる方も多いのではないでしょうか。特に、欠勤した場合にどのように給与が減額されるのか、また、有給休暇がある場合との違いについて、最新の労働基準に基づいた情報を詳しく解説します。

パートタイム労働者でも、欠勤時の給与支払いについては法律で一定のルールが定められています。この記事では、欠勤した場合に給与がどのように処理されるのか、また、必要な場合にどのように対応すべきかについて、具体的なケースとともに説明します。

この記事の目次

1 欠勤した場合、給与はどうなるのか？
2 有給休暇がない場合、欠勤時の給与はどうなるか？
3 有給休暇がある場合、欠勤しても給与は支払われる
4 欠勤による給与減額のルールと制限
5 まとめ

欠勤した場合、給与はどうなるのか？

まず、欠勤した場合に給与がどうなるかを理解するために、パートタイム労働者の給与体系について確認しましょう。パートタイムで働く場合、主に「時給制」「日給制」「月給制」の3つの給与体系があります。それぞれの体系によって、欠勤時の給与支払い方法が異なるため、どの体系に該当するかを理解することが重要です。

1. 時給制・日給制の場合

時給制や日給制のパート労働者は、実際に働いた時間や日数に基づいて給与が支払われます。例えば、時給1,000円で働いている場合、1時間分の仕事をしなければ、その分の給与は支払われません。したがって、欠勤した日や時間に関しては、その分の給与は支払われないことになります。

このような場合、欠勤した日数がそのまま給与から差し引かれることになるため、出勤した日や時間だけが給与として支払われることになります。特に体調不良や急な用事で欠勤する場合、給与が減額されることを覚悟しなければなりません。

2. 月給制の場合

月給制のパート労働者の場合、基本的には1ヶ月の定額給与が支払われます。しかし、欠勤や遅刻、早退などの場合、その分が給与から差し引かれることがあります。例えば、月給20万円のパートが欠勤した場合、欠勤日数に応じて給与が減額されます。

月給制の場合、欠勤時にどのように減額が行われるかは、就業規則に基づいて決まっています。欠勤日数に応じて、給与からどの程度減額されるのかを事前に確認しておくことが重要です。会社によっては、欠勤に対する減額の基準を柔軟に設定していることもありますが、基本的には就業規則に記載された基準に従うことになります。

有給休暇がない場合、欠勤時の給与はどうなるか？

パートタイム労働者であっても、一定の条件を満たせば年次有給休暇（有休）を取得できます。しかし、有給休暇がない場合、欠勤した場合にはその分の給与が支払われません。一般的に、有給休暇がない場合は、出勤した日数に応じた給与が支払われ、欠勤した分の給与は支払われないことになります。

有給休暇がある場合、欠勤しても給与は支払われる

パートタイマーでも、有給休暇を取得することができます。有給休暇を使用した場合、その分の給与は支払われるため、欠勤しても給与が支払われます。例えば、急な病気で欠勤した場合、事前に有給休暇を申請していれば、欠勤してもその分の給与が支給されることになります。

有給休暇を取得するためには、働き始めてから6ヶ月以上が経過しており、かつ、全労働日の8割以上を出勤している必要があります。この条件を満たすことで、有給休暇を取得できるようになります。もしもこの条件を満たしていれば、有給休暇を取得することで、欠勤による給与減額を避けることができます。

また、有給休暇は勤続年数に応じて増えるため、長く働くほど有給休暇の日数が増えていきます。もしも「パートには有給休暇がない」と言われた場合や、有給休暇が一律に設定されている場合は、労働基準監督署に相談することをお勧めします。

欠勤による給与減額のルールと制限

欠勤や遅刻、無断欠勤などに対して、給与の減額を設けている会社もあります。しかし、給与減額には労働基準法に基づく制限があります。労働基準法第91条では、給与の減額に関するルールが定められており、例えば1回の減額が平均賃金の半額を超えることはできません。また、1ヶ月の賃金総額の10%を超える減額は認められていません。

このような法律に基づき、給与の減額には制限があります。もしも給与減額が過度であったり、就業規則に記載されていない減額が行われている場合は、まず自分が働いている会社の就業規則を確認しましょう。その上で、もしも不当な減額が行われていると感じた場合は、労働基準監督署に相談することができます。