バイトを辞めさせてもらえない引き止められる場合の対処法
2024年現在、深刻な人手不足が各業界で問題となっています。この状況を背景に、アルバイトを辞めることが難しいと感じる人が増加しています。特に小売業や飲食業といった人手不足が顕著な職場では、辞めたい意思を伝えても「人が足りないからもう少し頑張ってほしい」「次の人が決まるまで続けてほしい」といった引き留めが多く見られます。
さらに、同僚や上司との良好な関係や、忙しい職場の状況を見て「申し訳ない」と感じてしまい、自ら辞めるタイミングを逃してしまう人もいます。しかし、アルバイトはあくまで雇用契約に基づくものです。自分の生活や目標に合わせて退職を選ぶことは正当な権利です。
本記事では、引き留められる状況への対処法や、スムーズに退職するための具体的な方法をご紹介します。
アルバイトを辞める際の心構え
まず、アルバイトを辞める際には次のポイントを押さえておくことが大切です。
1.辞めることは自分の権利である
アルバイトは雇用契約に基づき、退職の意思を示すことで必ず辞められます。「辞めさせてもらえない」という状況は法律上認められません。辞めたいと感じたら、その気持ちを正直に伝えましょう。
2.スムーズな退職を目指す
退職をする際、無用なトラブルを避けるためにも、冷静かつ礼儀正しく対応することが大切です。感情的にならず、あくまで穏やかに話を進めましょう。
3.適切なタイミングと手段で伝える
辞める意思を伝える際には、業務中の忙しい時間帯や同僚がいる場を避け、落ち着いた状況で責任者と話し合う場を設けましょう。
辞めたい意思の伝え方:具体的なステップ
責任者と話し合いの場を設ける
辞めたいと思った場合、まずは責任者や店長と話す場を設ける必要があります。事前に「少しお話があるのですが、時間を取っていただけますか?」とお願いし、話す時間を確保してもらいましょう。業務の合間や忙しい時間帯ではなく、勤務終了後など落ち着いたタイミングを選ぶことが重要です。
辞めたい理由を明確に伝える
ただ「辞めたい」と伝えるだけでは、相手に納得してもらいにくい場合があります。以下のように、具体的な理由を述べることで理解を得やすくなります。
- 学業の優先
学生であれば、学業や部活動などの理由を挙げると引き留められにくいでしょう。
例:「試験勉強が忙しく、塾に通う必要があります」
「部活が忙しく、アルバイトに時間が割けなくなりました」 - 家庭の事情
主婦や主夫の場合、家庭を理由にするのも効果的です。
例:「親の介護をすることになり、時間が取れなくなりました」
「家族との時間を優先する必要があります」 - 健康上の理由
健康に関わる問題も強い説得力があります。
例:「業務で使用する洗剤が肌に合わず、アトピーが悪化してしまいました」
退職希望日を明確に伝える
具体的な退職希望日を伝えることで、相手も計画を立てやすくなります。「〇月〇日を最終出勤日としたい」と明確に伝え、話し合いを進めましょう。
引き留めに対応する方法
人手不足が理由で引き留められるケースは多くありますが、以下の方法で対処することができます。
親や第三者を頼る(未成年の場合)
未成年者であれば、「親が辞めろと言っている」と伝えるのは非常に効果的です。必要であれば、親から直接店長や責任者に連絡を入れてもらうのも良いでしょう。
上位者や本社に相談する
アルバイト先がチェーン展開している場合、本社やエリアマネージャーに相談するのも一つの方法です。本社に直接「辞めたい」と申し出ることで、店長が対応を変えるケースもあります。
退職届を提出する
口頭で「辞めたい」「辞めます」と伝えても相手が納得してくれず、色々と引き止めがあるようなときに、どうしても辞めたい場合は退職届を提出しましょう。書面で提出することで自分の意思を明確に相手に伝えることができ、相手が納得していなくても、受け取りさえすれば問題なく雇用契約を終了させることができます。
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その際、退職日(その日で辞めるという最後の出社日)の最低でも2週間前までには届けを出す必要があります。提出して相手が受け取れば、最終出社日以降は出社する必要はありません。もし雇用契約書に退職の際の記載がある場合は、その内容に従いましょう。「〇〇日前に届け出る」などの記載がある場合があります。
作成した退職届は、店長や責任者に直接、渡しましょう。これで法律上問題なく退職することができます。それ以降、行かなくても問題ありません。
もし、相手方が受け取り拒否をしてどうしても渡すことができないという場合には「内容証明郵便」などを使うと、「退職したい意思を間違いなく◯月◯日に伝えた」という証拠になります。
雇用契約は双方の取り決めですので、「辞めさせない」とバイト先が言ってもあなたは2週間前までに意思表示すれば辞められます。
それでも辞められない場合は、公的な機関に相談を
退職届を出しても相手がそれを受け取らない、受け取っても捨ててしまう、しつこく電話などがかかってくるというような状況になった場合、公的機関に相談しましょう。
労働基準監督署へ訴えるほど深刻ではないものの、労働問題の悩みや不安がある場合は、厚生労働省の「総合労働相談コーナー」がおすすめです。専門の相談員が相談にのってくれます。
また、自分なりに辞める動きをしてみたものの、やはり辞めさせてくれずにどうしようもなくなった場合、最終手段として「労働基準監督署」に相談しましょう。
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