バイトを無断欠勤で辞めたら給料の受け取り方は選べない
働いた分の給与は発生する
無断欠勤してしまい、そのままずるずると休んで実質的にアルバイトを辞めてしまった場合、給与が支払われないことがあります。しかし、法律上、働いた分の給料は対価として発生するので、無断欠勤であろうがきちんと退職した場合であろうが、給料の支払いを請求する権利は発生します。
もちろん、欠勤した日の分の給料については、働いていないので給料は発生しません。これは有給ではない通常の休みと同様です。
なので、どういう経緯であったとしても、働いた分だけの給料はもらえる権利がある、ということをまず抑えましょう。
欠勤すると罰金がある場合の計算方法
無断で休んでしまった場合の注意点は、そういった休み方をしてしまった場合に、罰則規定、ペナルティがあるかどうか。法律上「減給の制裁」といいますが、労働条件通知書と呼ばれる書面か、バイト先と交わした契約書をよく確認しましょう。また、ペナルティは就業規則に記載する必要があるので、もしも罰金を請求されたら、まず就業規則をチェックすることが必要です。就業規則に記載がないなら、その罰金の請求は法律上認められないものとなります。
さらに、仮に就業規則に書かれてあった場合でも、労働基準法91条では罰則の限度が定められています。
・1回の額が平均賃金の1日分の半額を超えないこと
・総額が1賃金支払期における賃金の総額の10分の1を超えないこと
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労働基準法(法令データ提供システム)
つまり、時給1,000円で8時間働く想定の場合、1回の額は4,000円、そして1か月のうち10日働く場合、総額が8,000円×10=80,000円となり、その10分の1が限度なので、合計でも最大8,000円が罰則規定の限度です。これを超える請求は法律に反していることになります。
お金の受け取りの方法は選べない
働いた分の給料は、請求すれば相手は払う義務が生じます。
しかし、給料の渡し方については、振込や手渡しなどどういう方法で支払うかは、支払う側が選択できることとなっています。
このため「払うから直接取りに来てください」と言われた場合、行かなければ給料を受け取る権利を放棄したとみなされてしまいます。
無断欠勤して辞めたバイト先に行くのは、気が重いもの。しかし、銀行振込にしてほしいなどの希望は相手には聞く義務がありませんから、その機会にきちんと出向いて、謝罪することが大切です。このとき、バイト先から制服や専用ツールなどをもし受け取っていたのであれば、全て返却して後々のトラブルが起きないようにしましょう。
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無断欠勤によりお店側に損害が発生した場合、さらに大きなトラブルになるケースもないとは言えませんので、注意してください。