マイナンバー導入でもバイトの税金(所得税)は同じ!103万円以上の収入のとき
マイナンバー制度に関係なく収入に応じて所得税が発生する
アルバイトの給与収入がある場合、その金額に応じて税金を支払う必要があります。年収が100万円を超えると住民税が課税され、103万円以上の収入があると所得税の納付義務が生じます。
- 住民税:住んでいる地域によって異なりますが、一般的には前年の収入を基に算定されます。
- 所得税:課税対象となる所得額に応じて、195万円以下は5%、195万円から330万円は10%、330万円を超えると段階的に税率が上がります。
また、社会保険料が引かれた後の給与が8万8,000円以上であれば、給与から「源泉徴収」としてあらかじめ所得税が引かれます。これにより、毎月の給料から自動的に税金が差し引かれる仕組みです。
年末調整や確定申告を通じて、もし過剰に支払っていた場合は「還付金」として戻ってくることもあります。
マイナンバー制度が始まったからと言って、これらの税金の仕組み自体に大きな変更はありません。マイナンバーは税務、社会保険、雇用保険などの行政手続きで必要となりますが、所得税や住民税の支払い義務には影響を与えるものではありません。したがって、バイトをしている人も、引き続き103万円を超える収入があれば税金を納めることになります。
2024年、マイナンバーの利用範囲はさらに広がった
マイナンバー制度は、もともとは税務や社会保険、年金などの管理を効率化するために導入されましたが、2024年現在ではその利用範囲がさらに広がっています。
- デジタル化の進展:マイナンバーカードは、単なる身分証明書としての機能だけでなく、行政手続きをオンラインで簡便に行えるデジタルIDとしても利用されています。たとえば、税務署への申告や健康保険の手続き、年金記録の確認などが、オンラインでスムーズにできるようになっています。これにより、アルバイトを含むすべての国民の手続きがより効率的に行えるようになっています。
- 健康保険や年金加入の確認:フリーランスやアルバイトでも、健康保険や年金の加入状況がマイナンバーを通じて簡単に確認できるようになり、これにより社会保障の管理が一元化されています。特に、複数の職を持っている場合、マイナンバーによって収入や保険の情報が統合されるため、管理がしやすくなります。
- 行政手続きの簡略化:行政サービスの一部が、マイナンバーを利用することによって効率化され、例えば税務署での手続きがスムーズに進むようになったり、住民票の取得や各種証明書の発行もオンラインでできるようになっています。
このように、マイナンバーは今や私たちの日常生活に欠かせない情報となり、税務や社会保障以外にも、銀行口座の開設、健康保険の手続き、さらには携帯電話の契約など、多岐にわたる場面で活用されています。
マイナンバーは企業にとって重要な手続きの一部
マイナンバーは、税務や社会保険の手続きを行うために企業側が従業員の番号を提出する義務があるため、アルバイトでも「マイナンバーを提出してください」と言われることが多くなりました。
アルバイト従業員も、マイナンバーを企業に提出することが求められます。これは、税務署や社会保険、雇用保険の管理を円滑に行うためであり、企業側が年末調整を行うためにも必要です。マイナンバーの提出を拒否することができなくなったわけではありませんが、提出しないことで年末調整ができなかったり、確定申告で不都合が生じたりすることがあります。
現在、マイナンバーを提出しなかったからといって、アルバイトが即座に解雇されることはありませんが、雇用契約上で必要な手続きが滞るため、なるべく早めに提出しておくことをおすすめします。企業側にとっても、従業員がマイナンバーを提出しないことで管理が難しくなるため、協力することが重要です。
マイナンバーの不正利用に関する厳重な規制
マイナンバーは非常に重要な個人情報です。そのため、不正利用に対しては厳しい罰則が設けられています。マイナンバーを盗用したり、不正に利用したりすることは法律で禁止されており、違反した場合には罰金や懲役刑が科せられる可能性があります。
そのため、マイナンバーを取り扱う企業は厳格に管理し、従業員にもその重要性を理解してもらう必要があります。企業側が不正に利用されることのないように、従業員の個人情報を取り扱う際には十分な注意が求められます。
また、マイナンバーを保管しているカードは、個人情報を守るために慎重に取り扱う必要があります。財布に入れて持ち歩く場合は、落とさないように注意し、必要な場面以外で他人に見せないようにすることが大切です。身分証明書としてマイナンバーカードを持っている場合でも、安易に提示しないようにしましょう。
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