女性に人気の靴ブランド卑弥呼のバイトを調査!面接、仕事内容、時給など

こんにちは、マイベストジョブ事務局です。女性の靴ブランドとして知られる「卑弥呼」のバイトの面接、仕事内容について総務人事グループの加藤さんに話を聞きました。

靴ブランド卑弥呼について

女性の足元を彩る靴には、パンプスやサンダル、ブーツ、スニーカーなどさまざまな種類があります。デザインや色、素材などにより、さらにバリエーションが増え装いに華を添えます。

今回紹介する卑弥呼は、1973年の創業以来「日本中の人々を足元から健康に美しく」を理念に、健康とファッションのふたつの視点から女性のための靴づくりを行ってきました。

現在は、普段使いができる快適でオシャレな靴を提案する「HIMIKO On Bleue」、木型設計にこだわり、美しさと履き心地の両方を追求した「HIMIKO On Rouge」、スタイリッシュなメンズシューズのデザインを取り入れ、しなやかで上質な素材で仕上げる「ON MUSTA」、日本人女性の足に合う靴を熟練職人が仕上げる「ON SEPIA」、自社開発のオリジナルインソールを組み込むなど機能性を重視した「water massage」と5つのブランドを展開しています。

`卑弥呼では5つの靴ブランドを展開しています。

卑弥呼は百貨店など商業施設への出店が中心で、大丸百貨店、小田急百貨店、東急百貨店など全国で51店舗を展開しています(2017年現在)

面接について

首都圏は本社で、近畿エリアなどは応募先店舗近くのカフェで面接

面接は、首都圏(東京・神奈川・千葉・埼玉)は東京本社で行われます。近畿エリア(京都・大阪・兵庫・奈良・和歌山)は地域の店舗を管理するSV(スーパーバイザー)、その他エリア(愛知、福岡、北海道)などは応募先店舗の店長が面接を担当し、店舗近くのカフェなどで面接があります。

面接前にアパレル販売業の経験の有無について質問も

応募から面接、採用までの流れを紹介します。

電話や求人サイトの応募フォームから応募

担当者から面接日の連絡

面接

後日、採否の連絡

採用が決まれば勤務開始

面接日の調整をするときに、担当者から販売や接客業の経験の有無が聞かれます。理由は、面接当日に応募者に適した質問をしたいからで、応募者それぞれに合わせた面接をすることで、短い時間でも人柄を感じたいといった意図があります。

バイトをするのが初めて、またアパレル販売業は未経験という応募が多く、同社としても経歴に関係なく、ブランドにマッチした意欲のある人を求めています。過去の職歴が採否にかかわることはありませんので、正直に伝えましょう。

面接当日は、エントリーシートが用意されているので履歴書や職務経歴書は必要ありません。エントリーシートは、名前や住所、連絡先のほか学歴や職歴、勤怠に関する要望(シフト)など履歴書と同じような内容です。事前に学校の卒入学年度、前職の入社・退社に関する情報はメモにまとめておくと良いでしょう。記入が済むと、面接担当者が履歴書用の写真の代わりにスマートフォンで応募者を撮影し、その後、面接に移ります。

質問の答えから積極性や柔軟性を判断

面接は担当者と応募者と1対1で行われます。質問は志望動機やシフトの希望のほか「洋服は好きですか?ファッションに興味はありますか?」といったことが聞かれます。

「おしゃれは足元から」という言葉があるように、靴はコーディネートに欠かせないアイテムです。出勤や通学といった日常使いのものから、デートやパーティなど特別なシーンの靴を選ぶ人もいます。とっておきのワンピースやドレスに合わせる靴を探している場合などは、洋服とのバランスを考えた提案をするのが理想です。靴はもちろんファッション全般に興味があるかどうかは、アパレル販売では大事な要素と言えるでしょう。

販売業だけでなく、他の職種でも社会人経験がある人には、過去の職歴を聞くとともに仕事での苦い体験や辛かったことなどについて質問があります。アルバイトをするのが初めてという人には、学生時代の部活動や勉強、習い事などで苦労したこと、大変だったエピソードなどが聞かれます。

質問事項は店舗により、また応募者の経歴により異なりますが、大切なのは自分が直面した問題をどう乗り越えたか、ということです

お店には売上目標があるように、ノルマではありませんが同社でも店舗スタッフひとりひとりに達成目標があります。それはアルバイトも同じで、目標をクリアすることで時給がアップします。

多くの職場では個人のタスク(課題)があり、結果を出していく姿勢が求められます。目標を達成するためには前向きな姿勢と、状況に合わせて適切に対応するしなやかさが必要です。これらを備えているかどうかを判断したいという理由から、過去の苦労話や成功体験について質問があることを頭に入れておくと良いでしょう。

実際に働いてからのことがイメージできるように業務内容について説明も

面接では、実際に働いてからのことがイメージできるように、業務内容などについて説明があります。同ブランドでは、販売・接客マナーを覚えるほか、フィッティングや商品の特徴などについて勉強する必要があります。勤務が始まってすぐ、「こんなに大変だとは思わなかった」といった不安や不満につながらないよう、面接時にはこういった配慮がなされ、応募者からの質問にも答えてくれます

仕事内容について

仕事はフィッティングを中心とした接客業務

卑弥呼の店舗スタッフの仕事は、接客と販売、在庫品の整理などです。販売の仕事ではレジでの会計業務がありますが、売り場に集中レジがあったり、ブランドごとにレジが設置されていたり、百貨店やファッションビルなど出店先により会計のルールが異なります。各ブランドで会計を行う施設の場合は、レジの操作方法も覚えます。

同社は、顧客の足に合った靴を提案することを何よりも大切にしているため、色やサイズ違いを用意するだけではなく、顧客の足に合わせて細やかに提案するフィッティング業務が欠かせません。

同社には、「売らない勇気」という言葉が40年にわたり受け継がれていて全従業員に浸透しています。これは、顧客により良い物を提案し、長く愛用してほしいといった思いから生まれた言葉です。たとえ顧客が気に入ったものでも足に合わない場合は、それをきちんと説明して納得を得た上で、ほかの商品を提案する販売姿勢を大切にしています。

このような企業文化から、同社の店舗スタッフは靴のコンサルタントのような役割を担うシューアドバイザーとしてサービスにあたります。そして、入店した日から、先輩社員がマンツーマンで接客などのノウハウをレクチャーしてくれます
商品知識やフィッティングについてはマニュアルを用意

靴に関する商品知識などについては、マニュアル冊子が用意されています。採用が決まったあと、同社から採用者に雇用契約書などが送付されますが、このマニュアルも同封されています。大きさはB5サイズ、内容は10数ページで、フィッティングやサイズ調整のノウハウ、靴のお手入れ方法、欧米と日本のサイズ換算表などが載っています。

フィッティングは接客の要になるため、店舗スタッフ自らが商品に足を入れて実際のサイズ感や履き心地などを体感します。先輩社員からフィッティングのポイントを聞きながら自分の足で商品の特徴を確かめるので、接客の際も具体的なアドバイスができるようになります

フィッティングのほか、接客のマナーや商品に関する知識、開店時や閉店時の作業、在庫整理の手順などについても実践を通じて教えてもらいます。

慣れてくると店頭のディスプレイや修理品・客注品(取り寄せ・予約品)などの管理、備品の発注・補充なども任されるようになります。また、同社だけでなく、ほかの靴ブランドではどういった商品が人気なのかといった売れ筋ランキングデータなども共有されるようになるので、シーズンのトレンドと実際の顧客ニーズの傾向などを確認し、ディスプレイや提案などに活かすことができます。

入店前に百貨店などが実施する研修は必ず受講

基本的に同ブランドで研修プランなどは設けられていませんが、百貨店が実施する入店研修などはありますので、勤務開始時に受講します。

百貨店をはじめ多くの商業施設では、クレジット機能をあわせたポイントカードを発行しています。そのため、ポイント加算の仕組みや特典の使い方などについて覚える必要があります。

スタッフはマニュアルを元にフィッティングへ調整のアドバイスを行ないます。

また、来館者から自分が働くお店以外のこと、たとえば展示会や特売を行っている催事フロアや授乳室、お手洗いの場所などを質問される場合があります。出店先施設で働く一員として、きちんと答えることができるように頭に入れておく必要があります

シフト・時給について

実働6時間からで休憩は90分

シフトは、週に2日、1日6時間からが条件です。一部店舗により条件が異なる場合がありますので、募集要項などを確認のうえ応募しましょう。

休憩はトータルで90分取得できます。昼食休憩で1時間、その後、もう一度30分の休憩を取るのが標準的な勤務スタイルですが、勤務時間に応じて決めています。

出店先施設の営業時間により、勤務時間は異なりますが10時~21時を例に、シフトのモデルケースを紹介します。

シフト
時間帯
早番9:30~17:00(6時間勤務)
中番13:45~21:15(6時間勤務)
遅番11:45~21:15(8時間勤務)

シフト申請は、毎月20日までに翌月1カ月分のスケジュールを提出すると、毎月25日頃にはシフトが完成し出勤日が確定します。基本的には、25日のシフト完成後の変更は難しいので、きちんと予定を確認してからシフトを出しましょう。

卑弥呼の出店先にもよりますが、平均して4人前後の店舗スタッフで勤務をまわしています。たくさんのスタッフが在籍しているわけではないので、アルバイトであってもお店の主力として期待されています。体調不良などやむを得ない事情は除いて、急なシフト変更などが発生しないように自分のスケジュール管理に努めましょう。

時給アップの機会は3カ月に一度

時給は1000円~です(一部地域で900円~の店舗もあります)。研修期間は特に設けられていないので、この金額で勤務がスタートします。

同ブランドでは3カ月に一度、ひとりひとりの目標が設定され、成果によって時給が10円~20円アップします。
3カ月ごとに時給アップの機会がありますので、入社から半年で1030円の時給を実現している人や、順調に目標を達成して1150円の時給を得ている人もいます

正社員登用の道も用意されていて、目標達成の状況や勤務態度などをもとに店長やSV(スーパーバイザー)の推薦により、ステップアップをすることも可能です。

なお、お正月休み中に開催されるセールに出勤すると、時給に2000円(1月1日)、1000円(1月2日)の手当が加算されます。

交通費は、月の勤務日数分の支給となります。

服装や社割、福利厚生について

私服・制服いずれの場合も靴は卑弥呼のものを

卑弥呼で働く際の服装は、出店先施設のルールに準じます。私服OKの施設もあれば、制服が決まっているところもあります。

私服の場合、服装は基本的に自由です。ただし、襟が大きくあいたブラウスや丈の短いスカートは、腰を下ろして前かがみになったときに胸元や足があらわになり、上品さに欠ける印象を与えてしまうためふさわしくありません。立ったりしゃがんだりの動作が多いので、動きやすく、そして清潔感のあるコーディネートを心がけましょう。

制服の場合は、購入代金を全額補助してもらえます。また指定の制服がなくても、ジャケットとパンツ、スカートといったセットアップの着用を求められる場合は、購入代金を上限2万円まで支給してもらえます。

靴は、私服、制服いずれの場合でも同社の商品を履きます。自社製品は、社員割引価格で購入できます。フルタイムのバイトは社員割引制度以外に、映画のチケットやスポーツジム、レンタカー、ホテルなどの利用がお得になる福利厚生サービスも用意されています

靴づくり体験や展示会の見学も可

希望者は靴の工房・工場の見学もできます。木型に合わせて型紙をおこし、革を裁断して縫い合わせて靴が成形されていく過程を見学するほか、ミニュチュアの靴づくりを体験することができます。
同社の展示会にも行くこともできます。新商品を手にとって見ることができるほか、各ブランドのコンセプトや各シーズンのテーマなど、新鮮な情報に触れることができます

こういった催しに参加することで、靴への理解、愛着が深まります。交通費は全額補助してもらえるので、顧客への提案力を高めるためにも参加してみるのがいいでしょう。

バイトの評判、口コミついて

バイトは20代~30代のフリーターが中心

学校や仕事帰りの人が店に立ち寄る平日の夕方以降や週末が忙しくなるため、卑弥呼の店舗スタッフのバイトは時間の融通がきくフリーターが多く活躍しています。年齢は20代前半~30代前半が中心です。未経験者も多いですが、「家族が卑弥呼の靴を履いていて自分もファンになった」「人と接するのが好き」など、同社の靴の魅力を知っていたり、接客業で自分の長所を活かしたいなど、しっかりと意志を持って働いている人が多い印象です

また、同社の店舗は2人~4人と少人数であることに加え、店舗スタッフのほとんどが社員で、アルバイトなど後輩へのフォローが充実しているのも特徴です。わからないことがあっても質問がしやすく、商品に関する情報や知識などを教えてもらえるのは、バイトスタッフにとって働きやすい環境と言えるでしょう。

同社では、社員に向けて商品知識やフィッティングに関する研修を定期的に開催しており、研修に参加したスタッフがバイトスタッフにもきちんと情報共有をしています。商品知識をしっかり吸収できるので、アルバイトのモチベーションアップにもつながっています。

定期的にSVとの面談も実施

一定のエリア内に展開されているすべての店舗の管理をするSV(スーパーバイザー)が、アルバイトの時給アップのタイミング(3カ月に一度)に面談をします。こういった場で、職場のメンバーには言いづらい事柄も相談することができます。また、SVは店舗に立って接客にあたることがあるので、面談以外のときでも相談をすることは可能です。

店長や社員以外とのコミュニケーションが身近にあるため、仕事への意識を高めたり、不安や不満を軽減する機会になっているようです

社員を中心にアルバイトスタッフをフォローする体制が整っています。

まとめ

卑弥呼では、近年「ゼロ印象」をサービスのコンセプトとして掲げています。お声掛けをするなど接客をする前の段階、いわゆる第一印象から接客は始まっていて、初対面でも好感を持ってもらえるような印象づくりを心がけています。

今回取材した加藤さんは「接客や販売のスキルは、実務のなかから身につけていただけるので心配ありません。同社は長くお付き合いをさせていただくお客さまが多いため、親しみやすい人柄、誠実な人柄を大切にしたいと考えています」と話します。

人と接する際のやわらかい物腰、目配りや気配りなど相手を思って行動する心持ちは急に備わるものではありません。ふだんからの心がけが影響してくるため、未経験であってもそういった素養のある人が向いていると言えるでしょう

40余年にわたり、女性の靴と足の健康を追及してきた同社は、顧客のライスタイルを踏まえた提案をモットーにしていて、修理などのアフターフォローにも力を入れています。
「『売って終わり』ではありません。お客さまのご要望に寄り添い、長く愛用していただくのが理想」と加藤さんは話します。新商品が出るたびにお店に訪れる人、なじみの店舗スタッフにフィッティングをしてもらうのを楽しみにしている人など、靴だけでなく店舗スタッフに信頼を寄せている人が多いのも特徴です。

顧客との信頼関係を築くためにも「自分のスキルを磨いて、長く仕事に携わっていきたい」という人がおすすめです。

株式会社卑弥呼
本社:東京都渋谷区神宮前6-17-10 原宿アールビル
店舗数:55店舗(2017年9月時点)
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