バイト先でものを壊したら自腹で弁償しなきゃダメ?‏

わざとでなく壊した場合は弁償しなくてもよいことが多い

スーパーの棚卸のバイトや運送のバイトなど、物品を取り扱う会社にバイトをしている場合は、あらかじめ会社が商品に対しての保険をかけていることがほとんどです。

運送中や、誤ってものを落としてしまった場合など、明らかにわざとではなくバイト先の商品を壊してしまっても、個人的に請求される事は基本的にないと言って良いでしょう。

しかし飲食店や個人事業のお店で、商品ではなくオーナーが大切にしているお店のオーナメントやインテリアなどを壊してしまった場合は、お店の商品ではなく、個人の私物になりますから、人によっては個人的に自腹で弁償するように、言われることもあるかもしれません。

例えば部屋に飾ってあった何万円もする壺を壊してしまった、などが起こることもあるでしょう。

こればかりはバイト先のオーナーの意思によって変わってきますから、絶対に弁償はない、とはいいきれません。

しかし悪意があって壊したわけではないのですから、きちんと説明をしてみましょう。

店側は店の中にあるものについて、壊れた場合にあなた=労働者に賠償責任を負わせるためには、
「取り扱いに注意が必要なものの管理方法について、マニュアルやチェックリストなどが整備されており、それに基づいて定期的に、指導や教育を実施してきていること」
「過去の同様の事例に対して口頭注意、書面注意、始末書提出など実施してきたこと」
「注意事項の案内・周知徹底が行われていたこと」
など、店側からの注意・努力が必要とされています。

雇用契約書に「店内の物を壊してしまった場合は弁償すること」などと記載されている場合でも、裁判で争えばその契約は無効となるケースがあります。

わざと壊したら損害賠償を請求されることもある

お店のものを壊してもほとんどの場合が保険で解決しますし、店内のものが壊れた場合でも、機械の寿命などの場合もありますから、問題とならない場合が多いです。

しかし、壊れたものはちゃんと報告をしなければなりませんし、経緯も説明する必要があります。

また「ふざけていてお店のものを落として壊した」など、わざと壊してしまったり、業務に関係なくふざけていて壊してしまった場合は、個人に向けて損害賠償を請求されることがあります。

そんな事は滅多にないといってもいいくらい、実際は許してくれるバイト先がほとんどでしょうが、損害賠償を請求された場合は、きちんと支払いをする必要があります。

異議申し立て等があれば、簡易裁判所で話すしかありませんし、そんな面倒なことにならないように、日ごろから気をつけて仕事をすることが大切です。

悪意がなく壊れたのに高額な弁償を迫られたら相談しよう

「バイト先のものを誤って落として壊した結果、高額な弁償を迫られた」と言う人もいるでしょう。

明らかにすぐに払えない高額な弁償を迫られた場合は、ハローワークの窓口か、労働省に相談してみるのがオススメ。

最近では「法テラス」という制度があり、専門家による無料法律相談が活用できるものもあります。

どのようにどんなものを、いつ壊してしまったのか、などきちんと事情を話して、弁償する責任があるのかないのかを判断してもらいましょう。

脅迫まがいな弁償を迫られたときは、最寄りの警察署に相談するのも悪くありません。

学生や若い人で、バイトを始めてすぐの場合は特に、絶対に払わなければいけないと思ってしまいがちですが、なかには明らかに、弁償をしなくても良い状況もありますから、まずは法テラスの無料相談や、ハローワーク、警察署、保護者などに、弁償しろと言われたことと、状況を説明して、相談に乗ってもらいましょう。

トラブル発生時の相談先については、他にこちらの記事も参考になります。

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