セブン&アイ社員食堂でのバイト・パートを徹底調査!イトーヨーカドーで仕事?
こんにちは、マイベストジョブ事務局です。セブン&アイ社員食堂の求人は「セブン&アイの本社の社員食堂なの?」「結局どこで働くの?」という疑問が多いようですが多くは「イトーヨーカドー」店舗内にある社員食堂でのアルバイト・パート業務と大学や病院などの食堂の運営受託している箇所での仕事となります。今回は、「イトーヨーカドー」内にある社員食堂の求人についてDM(ディストリクトマネージャー)孫竹さんに取材しました。面接や仕事の内容、シフトについて紹介します。
この記事の目次
社員食堂の仕事について
お客さまはイトーヨーカドー店舗内で働く従業員が対象
コンビニエンスストア「セブンイレブン」やファミリーレストラン「デニーズ」を手がけるセブン&アイ・フードシステムズは、イトーヨーカドーの社員食堂を運営しています。社員食堂・従業員食堂とは、企業の福利厚生のひとつで、そこで働く従業員が比較的安く食事ができる施設のことです。
街の中にあるレストランとは異なり、オーダーを取って席まで運ぶといった作業はありません。また、お客さま(施設の従業員の人たち)はIDカード(社員証)で食券購入し、注文窓口に提示してくれます。そのため代金を受け取ってお釣りを渡すというようなレジ業務もありません。
メニューも一般のレストランなどとは違い、イトーヨーカドーの社員食堂では、日替わりランチが3種類、うどん、そば、ラーメン、カレーといったアラカルトメニューが3~4つ提供されています。メニューをたくさん覚えるというようなことは必要ありません。
仕事は接客を経験後調理補助がメイン業務になる
お客さまと接点を持ったり、仕事全体の流れを見るために最初のうちは接客を担当することが多く
- 出来あがった料理や飲み物をお客さまに渡す
- 簡単な盛り付け
- ホールのテーブルやイスの整理
- 返却口での食器洗い
などを担当します。
調理補助では
- 野菜のカットなど献立に使う食材を揃える
- ご飯を炊く
- 味噌汁を作る
- 魚を焼く、炒めものをする、揚げものをする
などの業務を行います。
焼いたり揚げたりする調理であっても、ある程度下ごしらえが済んでいるので未経験者でもきちんとこなせるようになります。
仕事が大変なのはお昼のピーク時
確かにランチタイムなど、オーダーが集中する時間帯は忙しいため「ハード」と言えるかもしれません。しかし、お客さまにスピーディにお料理を提供するために、イトーヨーカドーの社員食堂では、食材に下処理を施すなどの準備をしておくので、少し手を加えるだけでメニューを仕上げることができます。作業がスムーズに進むように段取りが組まれているので、パニックになる、というようなことはありません。
また、調理のみで接客がないのでラク、お料理を手渡すだけ、洗いものをするだけと単純作業なのでラク、といったイメージについては、少し異なるかもしれません。というのも、どれかひとつ、その業務だけをやればいいというわけではなく、接客や調理など、厨房の仕事全般に携わっていくからです。
お話を聞く限りお昼の時間帯は確かに忙しいとのことですが、シフトで組まれた人員で相互に協力し合いうまく回る仕組みが整えられています。
職場はアルバイト・パート主婦が中心
約9割が女性で主婦が中心
働いている人のほとんどがアルバイト・パートで、約9割を女性で占めています。また主婦が中心で、年齢は20代~50代と幅広い世代が活躍しています。定年は60歳ですが、65歳まで雇用が延長されることもあります。
食材の発注や在庫管理、スタッフのシフト管理などを行うマネージャー(社員食堂の店長)やリーダー(副店長)もアルバイト・パートが担っています。家庭の時間を大切にしながらも、責任あるポジションに就くなどステップアップを目指すことができます。
マネージャー・リーダーには手当や賞与も支給
マネージャー、リーダーになると月に手当が付きます。また、手当以外にも、一年に2回、夏と冬に約1カ月分の賞与がもらえます。
マネージャーやリーダーになるためには、食品衛生責任者といって、食品を取り扱う施設に必要な資格を取得する必要があります。この資格を取り、ステップ検定と呼ばれるセブン&アイ・フードシステムズが用意している検定を受けて合格すればこういった道に進むことができます。
契約社員・正社員への登用機会もある
また、上長の推薦があれば契約社員になれる可能性もあります。契約社員から1年で正社員のチャンスも出てきます。
現時点では30代~40代は社員、50代~60歳はアルバイト・パートのまま、といった希望が多いそうです。
社員食堂で働く魅力は、主婦が多いため、子育てなどプライベートなことについて相談できる仲間が多い、理解がある、といったことが挙げられます。家を守りながら、20年、30年とアルバイト・パートを続ける人も少なくありません。
また、子どもが成長したので仕事に力を入れたい、収入を安定させたいという人には社員登用の機会を用意するなど、女性にとっては働きやすい環境と言えるでしょう。
シフトや働き方について
9時30分~18時が勤務時間で、週に3日、1日4時間の勤務でシフトを組むことができます。朝の準備からランチタイムを終えた15時頃まで、あるいは14時~18時と午後から働くこともできます。保育園や幼稚園のお迎えがあるママたちは朝のシフト、子どもたちが育って夕食の準備はゆっくりでOKのお母さんたちは午前中に家事を済ませて午後から仕事など、ライフスタイルに合わせて働くことができます。
なお、平日中心のシフトでも問題はありませんが、年末年始やゴールデンウィーク、お盆のほか、土・日曜、祝日といった休日については、スタッフで助け合うことが基本で出勤を求められることがあります。
休憩は働く時間に応じて30分~60分とることができます。食事はお客さまと同じメニューをお得な価格で食べることができ、お給料から天引きされます。食事はお客さまと同じホール席でいただきます。
就業中の身だしなみと衛生管理について
働き始める前に、タブレット端末で動画を見ながら研修を受けます。動画では、施設の案内や就業ルール、衛生管理、身だしなみなどについて視聴します。
髪はひとつにたばね、前髪はコック帽や三角巾の中に入れます。イヤリングやピアス、ネックレスといったアクセサリーは着用不可で結婚指輪も外します。
朝礼では、爪の長さや手指の荒れ、キズについてスタッフがお互いにチェックし合います。爪の長さに比例して細菌の数が増えるため、常に短く切り揃えておく必要があります。手や指の荒れやキズも細菌が繁殖する場所となりますので、きちんと確認して欠かさず手袋を着用するなど食中毒の発生を予防します。
食中毒などは食事を提供する場所ではあってはならない事故なので、未然に防ぐために徹底した管理が行われています。
面接について
未経験であれば興味・関心があることを伝える
面接では「なぜ社員食堂を希望したのですか?」といった志望動機のほか、「どれくらいのペースで仕事をしたいですか?」などシフトについて質問があります。
近年は、ヘルスメーターやクッキングスケールなど各種計測器の製造販売を手がける企業の社員食堂が脚光を浴びていることもあり、興味を持って応募してくる人もいるそうですが、興味本位のような理由での応募は避けましょう。飲食業や接客業の経験がない場合は「機会があれば働きたいと思っていた」など、関心を寄せていることを志望動機にすると良いでしょう。
志望動機については軽く思われがちですが志望する理由からその人のタイプや「やりたいこと」「できること」を把握するためのものです。企業にとっては目的がはっきりしない「なんとなく」「ここで働かなくてもよい」状態の人材を採用しても長続きがしないと感じてしまいます。志望動機とともにそこに至る経験など具体例をあげて証明することを心掛けましょう。
ブランクがあっても働くことに前向きなコメントを
孫竹さんいわく、家庭のことに専念してきた場合には「自分にできるだろうか?」といった言葉を口に出す人もいるようですが、それ自体は悪いことではありません。
不安を伝えたあとに「ブランクはありますが、以前は接客業に就いていたのでお客さまに対応する際のマナーは心得ています」「結婚・出産を機に会社を退職しましたが、○年間続けていました。子育ても一段落ついたので、長く勤めたいと思います」など、意欲を示すことも忘れないでください。
辞めた職場のことをネガティブに話さない
おすすめできないのは、以前の仕事場についてネガティブに話すことです。「人が多くて、思うようにシフトを入れてもらえなかった」「職場の雰囲気が良くなかった」といった理由で退職したとしても、「調理の仕事が好きなので、なるべくたくさん働きたい」「人と接することが好きなので、お客さまだけでなく職場の人とのコミュニケーションも楽しみたい」というポジティブな表現にしてください。
なぜならば「職場の雰囲気が良くない」や「人間関係が複雑で・・・」という理由だとまた同じことで辞めてしまうのでは?という捉え方を採用側にされてしまうからです。
効率よく動く家事の経験はいずれの仕事場でも生きる
経験がない業種を目指したり、同じ職種であっても勤め先を変えたりするときは不安になるものです。専業主婦の期間が長かった場合などは「テキパキと動けるだろうか」「業務についていけるだろうか」といった気持ちになると思います。
しかし、家庭では料理をしながらお風呂の準備や洗濯をする、掃除をしながらクローゼットの衣替えを済ませるなど、いくつもの作業を同時進行でこなしているはずです。効率よく仕事をする術が身についているので、孫竹さんも「心配いりません」と話します。
社員食堂の仕事は、家族のためにおいしい料理を作るのと同じと考えて良さそうです。
職場はイトーヨーカドー以外にも
セブン&アイフードシステムズの社員食堂の仕事はイトーヨーカドー以外での仕事もあります。
企業や大学などでの食堂の運営受託も行っており、その場合は求人情報にそのことが書いてあり、面接も勤務する先の職場で行われます。
勤務先がイトーヨーカドーの社員食堂ではない場合は先に述べたような食券を用いたシステムやメニュー内容も異なってきますので、面接の際に詳細を聞くことをオススメします。
大手企業なので、基本的な採用フローや衛生管理に対する姿勢などは同じですので、前述のような面接内容や身だしなみなどについて意識をして臨んでください。
まとめ
冒頭でもお話ししたように、イトーヨーカドーの従業員食堂では日替わりで3種類のランチを提供しています。そのため、毎日いろんな食材を扱いさまざまな献立を作ります。
働いている人の多くは、ランチメニューを夕食に生かすなど「毎晩の献立を考えるのがラクになった」「料理の引き出しが増えた」と仕事を楽しんでいます。
調理業務は生活に密着しているため、得たノウハウは自分の家でもすぐに生かすことができます。得意料理やアイデア料理などがあれば、それを従業員食堂の日替わりランチのレシピとして採用されることもあり、主婦の人たちが培ってきた「お料理をする」というスキルは即戦力になります。
孫竹さんいわく、働く人の平均年齢は55歳くらいで、この数字からミドルエイジが活躍できる場所だということがわかります。
また、孫竹さんは長期にわたり勤務している人の特徴について「調理の仕事が好きで、明るい人」と分析します。
実際、20年あまり勤めた女性が定年退職する際には、「おいしい食事と元気をありがとう」とお客さまから感謝の手紙が送られたそうです。この話から、この女性が多くのお客さまに慕われていた様子がうかがえます。
社員食堂といえば平均年齢からも伺えますが40代から50代の方々が働いているイメージですが20代~30代の女性にもニーズに応じた働きやすい環境が整えられています。いくつからでもスタートできて長く働ける場所があるのは、多くの女性にとって心強いですね。
本社:東京都千代田区二番町4番地5
店舗数:823店舗(2017年4月時点)