やきとり串八珍のバイト・パートを徹底調査!仕事内容、評判について
こんにちは、マイベストジョブ事務局です。東京都内を中心に展開する「やきとり串八珍」のバイトの面接やシフト、服装、髪型などについて運営会社の「豊創フーズ株式会社」の阿部さんに話を聞きました。
やきとり串八珍について
やきとり串八珍は、1979年に千代田区(東京都)で開店したお店で、現在は東京都内に11店舗を展開しています(2018年)。
同店は素材にこだわり、看板メニューの焼き鶏は岩手県の磐井地方の地鶏を、塩は兵庫県・赤穂市の天然塩を用いています。
本店の「やきとり串八珍 串八珍靖国総本店」はテーブルとカウンター席を合わせても48席とこじんまりとした雰囲気ですが、新宿に出店する新宿中央口店や銀座の銀座二丁目店など、100席を超える店舗もあり団体客にも対応しています。
同店を運営する「豊創フーズ」は、ほかにも「元祖やきとり串八珍」や「漁港直送酒場 魚八」「寿司居酒屋『海鮮魚市 鮨乃家』」「中国西安料理と刀削麺・火鍋『XI’AN(シーアン)』」「中国西安の特級麺点師の刀削麺『刀削麺の王様』」『葉° す多家(ぱすたや)』と7ブランドを展開いています。
「お客さまに、気軽に本格的な味を楽しんでいただくこと」にこだわり続ける、同店のバイトについて調査しました。
面接について
応募資格は18歳以上で高校生も応募可
やきとり串八珍のバイトはホールとキッチンがあり、18歳以上(高校生可)が対象です。
同店では面接質問票を用意しているので、履歴書を用意する必要はありません。
応募から採用までの流れを見ていきましょう。
求人サイト、あるいは電話で応募すると応募先店舗の店長から電話で連絡があります。電話連絡時に、面接日を決めるほか、応募者の名前の確認や年齢、連絡先といった基本的な情報のほか、希望のシフトについてヒアリングがあります。面接では事前にヒアリングした希望シフトをもとに、勤務日の調整などが行われます。
面接当日は同店が用意している面接質問票に名前、生年月日、住所などのほか、靴のサイズ、出身地などを記入します。
面接では同店を選んだ理由やバイト、飲食業の経験の有無を質問
面接は応募先店長と応募者1対1で行われ、時間は30分程度です。面接では「どうして、接客業を選んだのですか?」「バイトの経験や飲食業の経験はありますか?」といった質問があります。
バイト先として選んだ理由は「人と話すことが好きなので接客業をやってみたいと思った」「調理に興味があるので」といった声があります。
バイトや飲食業の経験の有無を聞かれますが、経験がなくても採否には関係ありません。学生であれば「バイトは初めてですが、お客さまと接することで言葉づかいなど社会人に必要なマナーを身に付けたい」、飲食業が初めてのフリーターや主婦であれば「デスクワークの経験しかないけれど、多くの人とコミュニケーションが取れる接客業をやってみたい」「家族のために毎日調理をしているので、キッチンの仕事で役に立てると思った」といったコメントが寄せられています。
バイトや飲食業の経験の有無では、同店をバイト先として選んだ理由と同様に、仕事への興味、仕事を通じて自分自身が何を学ぶのかを話す人が少なくありません。こういったコメントは面接担当者に前向きな印象を与えるのでオススメです。
飲食店で働くうえで大切なこと、働く目的などの質問も
「飲食店で働くうえで大切なこと」については、ホール希望者であれば「お客さまへのあいさつ」、キッチン希望者であれば「清潔感」といった答えがあります。
同店は、訪れる人においしかった、ありがとう、また来るよ」と言ってもらえる店づくりをしているので、あいさつや衛生管理のほか「常に気配りをして一歩先のサービスをする」「忙しくても料理にかける手間を惜しまない」など、もてなしや料理を楽しんでもらうために必要なことを伝えましょう。
面接では、働く意欲や仕事への興味などが確認されるほか、質問に元気よくハキハキと答えることができるか、ものごとに柔軟に対応できるかどうか、みんなと力を合わせて仕事をする協調性があるかどうかが見られています。
理由は、同店では個人プレーではなくチームプレーを大切にしているからで、スタッフみんなの力が集結させることでお店を動かす大きな力が生まれます。
面接ではあえて「希望日以外にもシフトをお願いすることもありますが、力を貸してもらえますか?」といった質問がされる場合があります。
仕事・研修について
ホールの仕事のついて
やきとり串八珍のバイトはホールとキッチンがあります。ホールの主な仕事は接客と配膳、会計業務などです。
ホールの流れ
- 来店者を迎え席に案内します。
- 顧客におしぼりを出し飲み物や食事のオーダーを取ります。
- 飲み物や料理がキッチンからあがるとオーダーを受けた席へ運びます。
- 店舗を見回るなかで、飲み物や料理の追加オーダーを受けそれらを配膳します。
- 来店者が帰るときは会計をしてお見送りをします。
バイトに採用されると、トレンチの持ち方、グラスの運び方やテーブルへの出し方など、それぞれのシーンに応じて教えてもらえるので未経験でも安心して働けます。
キッチンが仕上げた料理とメニューを照らし合せて、料理の種類とメニュー名を覚えます。料理と名前が一致していないと、間違ったものを客席に運んでしまうことがるので注意が必要です。
配膳をしながら、料理やドリンクの名前、客席での言葉づかいなどを覚えます。「いらっしゃいませ」など接客用語も教えてもらえるので、きちんとした言葉づかいも自然に身につき、お客様とのコミュニケーションもとれるようになります。
キッチンの仕事について
キッチンは食材の仕込みや調理、盛り付けなど料理を仕上げていくのが仕事です。同店のキッチンは、ドリンカー、揚げ場、板場、焼き場の4つのポジションに分かれていて、お酒やソフトドリンクといった飲み物づくりも担当します。
まずは、ドリンカーで飲み物づくりを担当するほか洗い物に対応します。ここでキッチンの各ポジションの仕事内容や動きを覚えるとともに、ホールの流れも確認します。ドリンカーは、ホールとの接点が多いので顧客の様子がよくわかります。キッチンも顧客の様子を知ることは大切で、自分が作る料理の先にいる顧客をイメージできなければ、調理が単なる作業になってしまう可能性があります。こういったポジションでホールの雰囲気を感じ取り、自分が作る料理を楽しみにしている人がいることを自覚しながら仕事をすることが大切です。
基本的に、ドリンカーから揚げ場、板場、焼き場の順で仕事を覚えます。
揚げ場はコロッケやフライ、さつま揚げなどの揚げ物を担当します。板場は和え物や煮物といったサイドメニューを器に盛ったり、サラダや刺身など火を通さないメニューを担当します。焼き場は、同店の看板メニューの焼き鳥を炭火で焼くポジションです。
各ポジションを先輩の指導のもと、ひとつひとつ覚えていきます。はじめは、調理器具の説明などを受けます。油を使う揚げ場、生ものを扱う板場では使用する調理器具が違うので、各ポジションの調理器具の使い方や管理方法、料理を盛るお皿の種類や置き場所などを覚えながら、キッチンの動きに慣れていきましょう。
ホール・キッチンともに研修は15時間
ホール・キッチンともに研修は15時間です。たとえば、1日5時間のシフトの人は、勤務3回が研修期間としてみなされます。
ホール向けにはサービスに関する動画を、キッチンにはポジション表が用意されています。動画にはお出迎えやオーダー取り、配膳、お見送りなど、各シチュエーションに合わせた接客用語や振る舞いなどが収録されています。ポジション表にはドリンカー、揚げ場、板場、焼き場それぞれの仕事の流れについて記載されています。
動画はシチュエーションごとに10~15分程度で、その日に覚える仕事内容に合わせて視聴します。動画を観た後はお店に出て、店長や先輩スタッフから指導を受けながら実際の店舗業務に携わります。
キッチンはポジション表の内容を読んで仕事の流れを把握した後、先輩スタッフと一緒にドリンカー、揚げ場などポジションをひとつずつ覚えていきます。なお、未経験であっても「焼き場をやりたい」といった意志があれば、調理器具などの扱いなど基本業務を習得した後で、焼き場を教えてもらえる場合があります。
シフト・時給について
シフトは週に2日、1日4時間以上から
やきとり串八珍のバイトは、ホール・キッチンともに週に2日、1日4時間以上からです。
店舗により営業時間は異なります。16時~23時といったディナー営業のみの店舗のほか、11時30分~14時・17時~23時と、ランチタイムを設けている店舗もあります。
ランチ営業をしている店舗であれば、開店準備やランチの仕込みをする10時~14時といった早い時間帯のシフトが組める場合があります。また12時~17時といったシフトもOKで、家族が学校や仕事に出かけている間にバイトをする主婦などが中心です。
ディナータイムのみ店舗も、開店準備や仕込みのほか、16時の来店に対応する14時~18時といったシフトも可能で、こういった時間帯は主婦のほか時間の融通がきくフリーターなどが多く働いています。
夜の営業は23時まで、シフトは閉店作業を含め23時30分まで
ディナータイムの営業や閉店作業に対応する17時、18時~23時30分といったシフトは学校帰りの学生が中心です。同店は、いずれの店舗も閉店は23時です。日をまたいで翌2時、3時といった時間まで営業する居酒屋は少なくありませんが、同店では従業員の負担を軽減するためにこういった営業時間を設定しています。
シフト提出は1カ月ごとに申請します。たとえば4月分のシフトであれば前月の20日頃に提出し、25日頃に決定するといった流れです(店舗により多少スケジュールが異なります)。
時給は1000円~、研修期間は960円
ホール・キッチンともに時給は1000円~1200円です(別途、交通費は全額支給)。研修の間(15時間)は、時給960円が支給されます。
昇給はステップアップ表があり、本人が「自分が達成している」と思う事柄を記入する自己評価と、店長の評価内容をエリアマネージャーなどが確認して昇給が決定します。1回の昇給で10円~50円の時給アップを目指すことが可能です。
なお、昇給は3カ月、あるいは半年ごとなど定期的に行われるわけではありません。同店ではバイトひとりひとりのがんばりを時給に反映したいと考えているので、昇給の機会は人それぞれ異なります。
身だしなみについて
バンダナ、Tシャツ、パンツなどを貸与
やきとり串八珍のバイトはバンダナとTシャツ、パンツ、サロン(腰から下に巻くエプロン)、靴が貸与されます。
Tシャツはサロンの上から出すとだらしなく見えるので、Tシャツの上からサロンを巻き、Tシャツのすそがサロンの外に出ないようにします。サロンは結び目が表に出ないように、ウエスト位置で結んだあとウエスト部分を外側に一折します。結び目を表に出さない理由は、テーブルやイス、店内に置かれた棚、調理器具などに結び目が引っかかってケガや事故を起こさないためです。
髪色や髪型は自由
髪にはバンダナを巻きます。男女ともに後ろで束ねることができる長さであれば、ひとつにまとめてからバンダナを巻きます。
ピアスや指輪などのアクセサリーは調理中、また配膳時に料理の中に入る可能性があるため着用できませんが、髪色や髪型は自由です。長い場合はひとつにまとめる、結んだ部分が長い場合はお団子にするなど清潔感があれば問題ありません。
同店では以前、髪色は黒か少し明るめのブラウンなどの規定を設けていましたが、近年はこういった規定を緩めています。
理由は、明るい髪色、個性的な髪形をしていてもサービスの質には影響しないと判断したからです。大切なのは顧客への目配りや気配り、心配りなので、これら顧客への配慮を心得えているのであれば髪色や髪型は自由です。
バイトの評判や、社割制度などについて
まかないは1食200円、系列店での食事は10%オフに
やきとり串八珍ではまかないを1食200円で食べることができます。バイトは、まかないを食べたときに200円を店舗に支払います。まかないを食べるかどうかは、バイトに出勤したときに申告します。
飲食店でバイトする魅力として、まかないを挙げる人は少なくありません。一人暮らしの学生などで「自炊は苦手」という人は、昼は学食、夜はバイト先に食事の多くを頼っている人もいるので、学生が多い同店ではまかないが重宝されています。
まかないのほか、同店のバイトは系列店で飲食をした場合、会計が10%オフになります。やきとり串八珍のほか、寿司居酒屋や中国料理店などでも割引が適用されるので、友達や家族との食事に利用することができます。
働く人たち、雰囲気について
やきとり串八珍では、10代~60代と幅広い世代がバイトしています。大学生が6割、フリーターや主婦が3割、高校生が1割で、男女の割合は女性が6割、男性が4割程度です。女性の方が多いのは、ランチ営業をしている店舗は、主婦が昼間の時間帯の主力になっているからです。
全体を通して学生が多いため、同店では髪型や髪色について厳しい規定を設けていないのが特徴で、たとえば金髪などの明るい髪色でも問題ありません。
ファッション、美容系の学校に通う学生であれば、個性を追求したヘアスタイルにすることも少なくないでしょう。また、学生時代にしか楽しめないヘアスタイルがあるためこういった配慮がありますが、仕事に対しては「社員だから、バイトだから」といった垣根を設けず、「どうすればお客さまに喜んでもらえるのか」ということを考えて自主的に動くことが求められます。
またチームワークを大切にしている同店では、声かけがまめに行われています。たとえば宴会などが終わった座敷やテーブルを片付ける際、新人スタッフひとりに任せるのではなく「一緒に取り掛かれば早いから、一気に片付けてしまおう!」といった声かけがあり、スタッフで力を合わせて行います。
忙しくてバタバタした日は、店長や社員から「今日は大変だったね。ありがとう。とても助かったよ」といったねぎらいの声もあります。こういったコミュニケーションが積極的に行われているため、スタッフも「自分のがんばりを見てもらえている」と実感することができ、仕事へのモチベーションになっているようです。
まとめ
やきとり串八珍では、接客の流れなどを紹介する動画を視聴しますが、接客マニュアルなどが用意されているわけではありません。ある程度、スタッフの自主性に委ねられていて、バイトが自ら考えて動く行動力を大切にしています。
たとえば、大皿料理などを提供した場合は取り皿を忘れずに出す、冷奴っこやリゾットなどであればスプーンを付ける、串料理が続いた後は手が汚れるためおしぼりを変えるなど、顧客に「取り皿をください」「おしぼりをもらえますか?」と言われる前に先回りして用意する細やかさが求められます。
そのため、バイトをしているのは責任感が強いタイプが多く、学生であれば学校入学時にバイトとして入店し、卒業まで続ける人が少なくありません。
同店では、自信をなくしかけているバイトがいると「〇〇君がいるからほかのバイトもここまで仕事ができるんだと思う。いつも、ありがとう」と励ましていると言います。
「スタッフには『ひとりではない。みんながいるよ』ということを伝えています。お互いにフォローしあえる店づくりを心がけているので、バイトの人も慣れてくると『ここは大丈夫です。任せてください!』と自分から言ってくれます。飲食店はスタッフが仕事を楽しんでいなければ、お客さまに良いサービスができないので、ありがたいですね」と阿部さんは話します。
髪色や髪型に厳しい飲食店が多いなか、同店ではあえてルールを緩めバイトの個性を尊重してくれますが、ホールもキッチンスタッフも出勤時間を守る、まわりへの配慮を忘れないなど基本的なマナーを身に付け、仕事にまじめに取り組むことが前提です。