パチンコのバイトは稼げる？マルハンの給料とボーナス実態調査

こんにちは、マイベストジョブ事務局です。パチンコ店チェーンの大手として知られる「マルハン」のアルバイトの給料やボーナスなどについて、マルハン和泉店の中根店長はじめ、アルバイトスタッフに取材しました。

マルハンの給料やボーナスについて

時給は950円〜1400円、研修期間はマイナス100円

マルハンのアルバイトは、勤務スタート時の時給は950円～1400円で地域や各店舗により異なります。東京都や大阪府、愛知県では1200円～、1300円～といった店舗が中心で、1400円からスタートするのは東京都の一部店舗です（2017年度）。

同店は、地域の同業他社の時給を調査し、近隣の時給相場に照らし合わせながら時給を設定しているので、店舗の所在地により時給が異なります。

また、勤務スタートから基本的に125時間は研修で、この期間は、時給から100円減額された時給が支給されます。125時間の勤務を経て、本採⽤されると時給が100円アップします（仕事の習熟度などにより、研修が250時間になる場合もあります）。

土日・夕方以降・深夜勤務で収入アップ

マルハンでは、⼣⽅以降や⼟⽇、祝⽇にアルバイトに入ると時給がアップする店舗もあります（時給に加算される額は店舗により異なります）。

たとえば、1200円の時給の人が、16時～24時で平日3日、土日は9時～17時出勤の場合、１カ月の収入は約20万円です（実働8時間算。ボーナス別）。これも、大学卒の初任給の月額とほぼ同じ金額です（厚生労働省2017年発表）。

こういった数字やデータから見ても、掛け持ちをしたり長時間勤務をしたりしなくても、しっかりと稼げることがわかります。

年に2回、昇給試験を実施。ボーナスは500時間ごとに支給。

その後は、勤務時間500時間ごとに勤務内容の査定が行われ、その結果により昇給試験を受けられるかどうかが判断されます。評価により昇給試験を受け、合格すると時給は50円アップします。昇給試験は、年に2回実施されています。

アルバイトにもボーナスがあって、勤務500時間ごとに支給されます。初回は一律2万5000円が支給されます。初回以降も500時間ごとに支給されますが、金額は勤続期間や時給、仕事の習熟度などで異なり、1回につき1万5000円～10万円が支給されます。

パチンコ店の平均時給とマルハンを比較すると？

そもそもパチンコ店のアルバイト時給が高い理由

シフト例と時給・月収例（首都圏の場合）平日8時間20日勤務のケース

※時給に関しては大手求人企業2017年7月調査データから引用

上記のようにパチンコのアルバイトは一般アルバイトの平均時給よりも高く設定されています。
その理由として下記のようなものがあげられます。

上記のようなことがあげられ、その分高時給になっています。こういった点よりも「常連さんと仲良くなってコミュニーケーションができるようになって楽しい」「仕事内容が簡単なのですぐに覚えられた」「接客作法が身についた」などのメリットもあるため、それらをクリアできる人にはオススメのアルバイトといえます。

平均時給では時給で約45円マルハンが高い

ある大手求人媒体が調査したところ、2016年度パチンコなどの遊技施設の時給平均は、大阪府など関西は1179円、東京都をはじめとする首都圏は1255円です。マルハンでは、⼤阪府や東京都などの店舗では1200円、1300円といった時給を設定しています（2017年現在。店舗により異なる場合があります）。

同店で時給1200円の人が月～金曜日の9時～17時（実働8時間）で働いた場合、約19万円の月収を得ることができます。厚生労働省が調査・発表しているデータによると、パチンコ店のスタッフの月の給与の平均は男性19万8000円（20～24歳）、女性19万3000円（同）です（2016年度）。厚生労働省が発表している賃金は、フルタイムで働く社員で、見込み残業代が含まれた数字と想定されます。同店では8時間勤務で、正社員と同程度の給与が得られることがわかります。

シフト例と時給・月収例（首都圏の場合）平日8時間20日勤務のケース

※時給に関しては大手求人企業2017年7月調査データから引用

マルハンのアルバイトでは夕方以降の勤務時間や土日などの勤務条件によって大幅に時給が加算されることもあり、店舗にもよりますがホールスタッフの時給で約1,200円~1,600円までの幅があります。さらには500時間毎にボーナスが付与されるため、週5日勤務の場合、約3~4ヵ月毎にボーナスが支給されることになります。ボーナスの⽀給額もアルバイトそれぞれで異なるため、収入は時給のみでは⽐較できないのが実情です。

家電や旅行券がもらえるインセンティブポイント制度

旅行券、電子レンジなどと交換できるポイントを付与

マルハンではアルバイトを対象にインセンティブポイント制度を設けています。

ボーナスと違って、収入につながるわけではありませんが、貯めたポイント数によって旅行券やレジャー施設の利用券、食事券、食材、電化製品などと交換することができます。

ポイント制度を利用した商品引き替え例

入社から1年間で貯めることができるポイントの例を紹介します。

お盆や年末年始といった忙しい時期に勤務するなど、シフトに貢献することでポイントが貯まる制度です。

ボーナスのほかにも、アルバイトスタッフのがんばりに対してきちんと報酬や特典が用意されていることが同店の魅力と言えるでしょう。

ホールの仕事・研修について

アルバイトの仕事はホール、カウンター、アナウンス業務が中心

マルハンのアルバイトの仕事は、接客業務や店内清掃、アナウンスなどです。仕事内容を見ていきましょう。

入店前の研修で企業理念、接客の基本などをレクチャー

「あらゆるサービス業の中でトップクラスのサービスを提供する」をビジョンに掲げている同店では、接客や店内環境の整備などに対して厳しい基準を設けています。

そのため、アルバイトが店舗に出る前に約5日間の研修を実施しています。研修では会社の歴史や企業理念（マルハンイズム）、就業規則や福利厚生のほか、接客の基本などについて説明を受けます。また、同店が定める「接客10大用語」などを覚えます。

これらのフレーズを状況に応じて適切に使えるように、しっかりと覚えます。

店舗業務は、まずお客様のお迎えとあいさつからスタート

採用後、新人アルバイトは、まずお客様を笑顔で迎え、お辞儀をしてあいさつすることから始めます。「いらっしゃいませ」のあいさつをして、声を出すこと、お辞儀の角度、また自然な笑顔など接客の基本を身に付けます。

接客用語などを覚えた後は、ホールの掃除などを担当します。台や席を拭いたり、遊技中の台の灰皿を交換したり、遊技の邪魔にならないような身のこなしや「失礼いたします」といった声かけのタイミングなども習得していきます。

お客様のお迎えやホールの清掃などに慣れたら、台の出玉やメダルの持ち運びをしたり、スタッフを呼ぶランプが点いた台のヘルプを行ったりします。

これらの業務は、いきなり一人でするのではなく、研修期間は先輩スタッフと一緒に行います。研修を終えて、ひとりでもホール業務ができると判断されると、遊技台のカギを持ち、エラーやトラブルなどに一人で対応します。

アルバイトスタッフ田所さんに聞いてみた「ボーナスいくら？」

今回は、マルハン和泉店でアルバイトをする田所さんと坂口さんに取材し、シフトや時給、月の収入、仕事内容や思いなどについて話を聞きました（※時給や月収、シフトなどは2017年度の情報）。

左：坂口さん、右：田所さん

田所さんのプロフィール

シフトと時給
月～土曜日のあいだで週に5日勤務（日曜と祝日は休み）。1日の勤務時間は9時30分～17時。時給は1260円。コーチ手当毎月5000円支給。1カ月の給与は約17万円（ボーナス含まず・左記金額から各種社会保険料などが差し引かれます）。ボーナスは年間を通じて約40万円。

これまでの経歴
31歳（2017年）。既婚で二児の母。
⼊社9年⽬。新卒 でマルハンに⼊社し、全国社員（グローバル社員）として勤務。結婚・出産で育児休暇を取得。復帰後は地域限定社員（ブロック社員）として勤務。2⼈⽬を出産し育児休暇取得後はアルバイトに雇⽤替え。現在はホール業務のほか、アルバイトを指導するコーチの役割を担っています。
※全国社員（グローバル社員）の勤務地は全国各地、地域限定社員（ブロック社員）は、30のブロックに分割された地域内のみで転勤。ブロックの指定も可能。

――マルハンを選んだ理由は何ですか？

「入社したきっかけは、大学時代に就職活動で訪れた企業の合同説明会でマルハンの人事担当者の話を聞いたからです。他の企業が、会社の事業内容や求める人材などついて話しをするなか、マルハンのブースでは『接客で業界のイメージを変える』など、夢を熱く語っていました。その様子が『他の会社とは違う！』と思い、マルハンを選びました」

――コーチとしてどういったことを心がけていますか？

「現在は、アルバイトスタッフに企業理念を伝えながら、サービスや接客の指導を行っています。教育係をしていて少し気になるのは、若い世代は受け身で『教えてもらうことを待っている』という点です。教えてもらったことはきちんとできるので問題ありませんが、積極性があまりないのでスキルアップしていくのが難しい印象です。本人が何をしたいのか、現状に対してどう思っているのか、本音が見えにくいのが悩みです。仕事のサポートをするほか、休憩中などに声をかけて親しみを持ってもらえるように心がけています。話しやすい雰囲気にすることで、仕事に対しての思いや、今後のビジョンなどを話してもらうのが目標です」

アルバイトスタッフ坂口さんに聞いてみた「月収いくら？」

坂口さんのプロフィール
シフトと時給
月～金曜日、日曜日のうち週に5日勤務（土曜日は休み）。1日の勤務時間は8時30分～17時。時給は1200円。月収は約18万円（ボーナス含まず・左記金額から各種社会保険料などが差し引かれます）。ボーナスは年間を通じて約28万円。

これまでの経歴
35歳（2017年）。既婚で三児の母。
26歳で⼊社。7年⽬にいったん退職し、運送会社の事務員に転職するも、残業などで帰宅時間が遅くなるため退社。2017年2⽉に再びマルハンにアルバイトとして復帰。現在、ホール・カウンター業務、後進の指導などに従事。

――マルハンを選んだ理由は何ですか？

「接客や身だしなみのルールがきちんと定めてあって、それを徹底する姿勢に共感しました。私は、接客業は、お客さまに失礼のないようなサービスを行うのが当然だと思っていたからです。また、ほかのサービス業より時給が高く、インセンティブやボーナスがもらえるのも魅力でした。現在は、平日と日曜日の中から、おまかせで週に5日のシフトを組んでもらっています。子どもの行事があるときは、前もって申請すればお休みをもらえるため、家庭と仕事をうまく両立しています」

――仕事をする上で大切にしていることは何ですか？

「お客さまの様子を見ながら要望をいち早く察知して、先回りしてサービスに当たること、そしてスタッフが楽しみながら仕事ができるように心を配っています。お客さまに満足をしてもらうためには、スタッフが一丸となって互いに助け合いながら仕事をすることが大切です。新しいスタッフの良い手本になれるように、お客さまとスタッフの両方の動きを見ながら仕事をすることを心がけています。私の背中を見ている後輩がいるので、気が引き締まる思いです」

まとめ

今回、取材したマルハン和泉店のアルバイトの人たちのように、週に5日、1日平均8時間の勤務で毎月18万円前後の給与を目指すことができます。またアルバイトであっても、年に約4回のボーナスが支給されるので、月平均の給与はさらに高くなります。

昼間の時間帯で、こういった金額を得られるアルバイトはそれほど多くないというのが現実でしょう。アルバイトであっても、正社員のように健康保険や厚生年金といった社会保障を受けて収入を確保しながら、プライベートの時間も大切にできることが大きな魅力と言えるでしょう。

事実、マルハン和泉店ではアルバイト13⼈のうち約8割が主婦です（2017年現在）。

マルハン和泉店の店長・中根さんは「社会⼈経験がある上に、⼦育てなどを通じて人間的にも深みを増しているため、接客や店舗の美観、後進の指導において細やかな配慮ができる人が多い。豊かな⼈間性が同店の企業理念にマッチしているのでしょう」と、同店のアルバイトに主婦が多い理由を分析します。

マルハンには、「アルバイトだから」といった考え⽅はなく、マルハンの⼀員として質の⾼いサービスを⾏うことが求められています。顧客に⼀番近いところにいるアルバイトは、サービスの担い⼿として活躍を期待されているからです。

サービスなどにおいて厳しいルールなどが設けられていますが、店舗によっては、17時以降、土日・祝日の勤務で時給が50円～100円アップするところもあります。フリーターなどで、時間に自由がきく人であれば、夜や休日中心のシフトで、さらに高い収入を得ることが可能です。

どんなアルバイトでも覚えることがあり、「⼤変だな」と感じることはたくさんあります。⾃分が苦⼿なことであっても、根気よくまじめに取り組む⼈は、まわりからサポートしてもらえます。また、まわりの⼈の⾔葉を素直に受け⽌める⼈は、⾃分の中できちんと理解し、⾏動などに移していくので仕事の質が上がっていきます。仕事が充実してくるとアルバイトを楽しめるようになりますので、ぜひ前向きに取り組みましょう。

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