デニーズのバイト徹底調査!ホール・キッチンでは具体的に何をする?仕事内容ほか

デニーズのバイト徹底調査!ホール・キッチンでは具体的に何をする?仕事内容ほか

こんにちは、マイベストジョブ事務局です。今回紹介するファミリーレストラン「デニーズ」は、東京都や神奈川県など関東エリアを中心に、全国で約400店舗を展開しています。同店のアルバイトに応募したとき、面接で聞かれることやバイト中の髪型や身だしなみ、まかない、休憩などについて横須賀地区担当のDM(ディストリクト・マネージャー)の上村さんに話を聞いてみました。

ホールの仕事内容と覚え方

ホールの仕事について、研修の進め方と仕事内容を紹介します。

バイト1日目は動画を観て基本を学ぶことからはじめる

デニーズでは、ホールの仕事を始める前に研修を受けます。これは店長や社員さんなどと対面で行うのではなく、入店した日に休憩室で動画を通じてホールアルバイトの基本について視聴します。

ハンディタイプのオーダー端末機器の使い方から始まり、注文の取り方、メニュー変更や数の増減といったイレギュラー操作などについて説明があります。
接客についてもまずは動画でシミュレーションをします。お客さまが席に着いた後、お水とおしぼりを出すといったサービスのファーストステップから実際に注文を取るシーンまで、停止、再生ボタンを操作しながら自分のペースで模擬練習することができます

動画では、デニーズで提供されているメニュー説明も収録されています。

動画の視聴が終わると、トレーナーの社員や先輩アルバイトの人がお客さま役を演じ、実践に近い状況でロールプレイングを行います。

6大接客用語を手話で覚える

デニーズには6大接客用語があります。

デニーズの6大接客用語

  • 「いらっしゃいませ」
  • 「デニーズへようこそ」
  • 「はい、かしこまりました」
  • 「少々、お待ちくださいませ」
  • 「申し訳ございません」
  • 「ありがとうございました。またお越しくださいませ」

上記6つのフレーズを手話とともに覚えます。左手の甲に右手を垂直に乗せ、それを上にあげると「ありがとう」を表すように、手話にはジェスチャーにも通じるような意味を持つものもあるため、それを理解すると早く覚えることができるそうです。

これら接客用語は、アルバイトに入るときキッチンに向かって唱和します。

サービス業の基本は笑顔と挨拶と考えているデニーズでは、「笑顔で感じの良いサービス」を提供するために接客マナーの向上に努めています

研修のあとは実際にホールで接客

動画視聴と接客用語の練習を終えると、席に着いたお客さまにおしぼりとお水を出すことから始めます。これは、お客さまと接点を持ち、お店の雰囲気に慣れることが目的です。そして、このサービスを通じてホール全体のレイアウトや席番号を覚えていきます。

30分~1時間ほどこの作業をしたあとは、お客さまが帰ったあとのテーブルの後片付けをします。

食べ終わったあとは、お皿のはしにフォークやナイフが寄せられていることが多いので中心に置きなおしてお皿を持ち上げる、小さなお皿はフォークなどがバランスを崩しやすいので持つ際に指で押さえるなどカトラリーを落とさずに下げものをするコツを学びます。

お客さまが席にいる状態でお皿を下げるとき、フォークやナイフが落ちるとソースが飛び散りお客さまの服などを汚すおそれがあるため、この時点でしっかりと練習しておきます

後片付けに慣れると、今度は席にいるお客さまと接点を持っていきます。お水の補充で客席をまわったり、ドリンクのおかわりを聞いたりします。

これら一通りのサービスを終えると、お客さまが席にいるあいだにも、食べ終わったお皿などがあれば声をかけ下げものを行います。

アルバイト2日目はお客さまの案内やレジを担当

アルバイト2日目は、前回の流れをなぞりながら、来店したお客さまを席に案内したり、お会計をしたりします。上村さんはこの段階で、マニュアル通りではない自分らしい表情やマナーでお客さまに接することを覚えてほしいと言います。

レジでお金を扱うのは緊張するかと思いますが、デニーズでは自動つり銭機を導入しているので、操作を覚えればお釣りを間違えることはありません。デニーズが大切にしている笑顔や挨拶を忘れずに、余裕をもってお客さまをお見送りしましょう

アルバイト3日目になると、初日、2日目で学んだことを反復しながら、お客さまから飲み物や料理の注文を取るなどホールサービス全般を行います。

ホールスタッフは笑顔での接客を心掛けています。

ホールの仕事に慣れると配膳やデザートを担当

ホールの仕事に慣れてくると配膳を任せてもらえるようになります。配膳では、和食であればご飯や汁もの、主菜、副菜などキッチンから上がってきた料理をひとつのお膳の中にセットしたり、洋食であればサラダからスープ、メインなどサービスする順番通りに客席に運ぶ指示をホールスタッフに出します。

ケーキやアイスクリーム、パフェといったデザートを作るのもホールの担当です。器に盛り付ける方法についても動画で視聴しますが、ホイップの絞り方などは実際の作業から学びます。

キッチンの仕事内容と覚え方

つぎにキッチンの仕事内容と覚え方についてまとめてみました。

研修動画を視聴のあと洗い場からスタート

キッチンのアルバイトは、ホールと同様に動画で衛生管理について視聴します。食材を保管する冷蔵庫の温度管理や調理の際の温度、時間の管理などについて説明を受けたあとは、洗い場からスタートします

お料理によって使うお皿が違うので名前や種類、収納場所を覚えます。ランチタイムや夜のディナータイムは下げものが多いので、手際良く食洗機をまわして数をこなしていかなければなりません。

このポジションでは、食洗機が稼動しているあいだに食器の下洗いを済ませる、洗浄ラックにできるだけ多くのお皿が並ぶように配置を工夫するなど、効率的に作業をこなすということを覚えていきます。その後は、サラダを盛りつけるなど調理補助につきます。

洗い物をしながらキッチンの動きを学ぶ

キッチンは、大きく分けて揚げものと焼きもののポジションがあります。ポテトのオーダーが通ればフライヤー、ハンバーグであればグリルでの調理に取り掛かりますが、こういった一連の作業も洗い場で得た「効率よく動く」ということが生きてきます。

調理業務は、揚げものや焼きものが仕上がるまでにサイドディッシュ(付け合わせ)を用意するなど、いくつかの仕事の組み合わせで成り立っています。特に、忙しい時間帯は「自分は何をすべきか」「どうすればスムーズに流れるか」ということを考えて動くことが必要です。

先輩がサポートをしてくれますが、洗いものをしながらキッチンの流れを見ておきましょう。

効率的な動きはバイト以外の場面でも役立つ

上村さんは、長く勤めている学生さんに続けている理由を聞いたことがあります。「要領よく仕事をする、つまり作業の効率化を実践で学べるのでバイト以外のことでも役に立っています」といった答えがあったそうです。

このコメントからは「どんなことでもまじめに取り組めば、必ず自分のプラスになる」といったことが感じられ、上村さんはとてもうれしかったそうです。

アルバイト面接の選考について

応募のきっかけや働く目的について答えを準備

アルバイトの面接では、「お店までは何で来ましたか?自転車ですか?それとも電車ですか?」「自宅は近くですか?それとも遠いですか?」というように「イエス」「ノー」、あるいはひとことふたことで答えられるような質問からスタートします。
「初めから多くのコメントを求めると緊張するでしょう?応募者にリラックスしてもらうためにも、簡単な質問を心がけています」と上村さんは話します。

面接を受ける人が場の雰囲気に慣れてくると「応募のきっかけ」「アルバイトをする目的」などについて聞いていきます。

「授業以外の時間を有効に使いたい」「お小遣いのほかに収入がほしい」といった端的な答えも多いそうなので、難しくとらえずに自分の気持ちを素直に伝えるのが良いでしょう

長所や短所、興味を持っていることから個性を確認

上村さんは、応募者の人柄や個性を知るために長所や短所、興味を持っていることなどについても質問をしています。

そういった質問をする背景には、その人が持つ良いところを伸ばして仕事に生かすことで、お店はもちろん本人の成長にもつながるからです。

仕事適正はやってみなければわからない

上村さんが看護学校に進学する学生さんに面接したときのエピソードがあります。
応募時は調理希望だったそうですが、面接で話をしているうちに表情のやわらかさや人あたりの良さなどから「こういう人にこそ接客を担ってほしい」と思い、ホールを提案しました。

実際に接客に就くようになったその学生さんは、社員の不在時にアルバイトをまとめるシフトリーダーを務めるなど、学校を卒業するまでホールスタッフとして活躍したそうです。

デニーズでは次にお話しするように髪型や髪の色について規定があります。面接時にできていなくても、採用された場合にデニーズの基準に合わせることができるかどうかなど、柔軟性を見られていることを意識しておきましょう。

バイト中の髪色や服装について

デニーズでアルバイトする際、女性はロングヘアであればひとつにまとめておくれ毛が出ないようにヘアネットに入れる、ボブヘアであれば両耳にかけてピンで留める、前髪は眉にかかる長さはピンで留めるなど、お辞儀をしたときに髪が落ちてこないようにします。

男性は前髪が眉毛にかからないようにする、サイドは耳にかからないようにする、後ろの髪は襟(えり)につかないようにするなど、男女ともに髪型については厳しくチェックされます。髪の色も、カラーレベルはダークブラウン程度と基準があります。
面接時に髪色が明るいと、デニーズが求める基準にトーンを落とすことができるかどうか聞かれます

また、仕事中はピアス、ネックレス、指輪、時計は着用できません。

面接に出かけるときも、ヘアスタイルや服装などについて上記のようなことを意識してシンプルで清潔感のある装いをしましょう。

キッチン、ホールスタッフともに清潔感ある身だしなみで接客に臨みます。

シフトやまかない休憩について

シフト提出時は翌月のイレギュラーについて申告

シフトは、毎月20日までに翌月1カ月分のシフトを提出します。

週に2日、1日3時間以上から勤務可能で、基本的には「平日は月曜日と水曜日の17時~22時、週末は日曜日の正午~17時」など、面接で申告したスケジュールがベースになります。

毎月のシフト提出時は「ゼミで○月○日(月)はお休みが欲しい。8月は、週に3回でなく4回~5回とシフトを増やすことができる」といったイレギュラーを申告します。

まかないは好きなメニューをオーダー

まかないは、デニーズで提供されているメニューを自由にオーダーすることができます。通常価格よりお得な価格で食べることができ、後日お給料から差し引かれます。飲み物は、コーヒーや紅茶、ジュースなど好きな物をワンドリンク飲むことができます。

休憩は4時間以上の勤務で30分、9時間働く場合は30分を1回、15分を2回、合計1時間の休憩を取れます。なお、制服着用のまま外出することはできませんので、従業員用の休憩室でまかないやドリンクをいただきます。

休憩のあいだは一緒に休憩を取る人と話しをしたり、スマートフォンを観たり自由に過ごせます。

まとめ

1店舗に30人~40人ものアルバイトが在籍するデニーズのエリア担当として、多くのアルバイトと接してきた上村さんによると、長く勤めるのは「人と接することが好きなタイプ」で、高校入学から大学卒業まで7年間続けた人も少なくないと言います。

上村さんには「どんな仕事でもひとりができることは限られていて、スタッフが一丸となって臨むことでより良い成果を挙げることができる。一緒に働く仲間とコミュニケーションを深め、信頼関係を築くことでチームとしての力が発揮される」といった思いがあるようです。

そして、お客さまに接するときの表情や会話の間の取り方、気づかいなどアルバイトから学ぶことが多いと話します。

過去には、フロントを担当していたアルバイトさんが、雨の日に「お客さまをドアを開けて迎え入れる」「傘を入れるためのビニール袋を渡す」といった動作に一工夫して、濡れた傘を差し込みやすいようにビニール袋に空気を入れて手渡していたのを見てとても新鮮だったそうです。

こういった心づかいは年齢や経験に関係なく、その人の感性が大きくかかわってくると思います。
初心者であっても「他者への思いやり」を大切にすることで、良い縁が得られるのではないでしょうか。

株式会社セブン&アイ・フードシステムズ
本社:東京都千代田区二番町4番地5
店舗数:823店舗(2017年4月時点)
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