パート主婦の雇用保険、入らないなら週20時間未満、越えないようにの意味は?
パートで雇用保険に入っているけれど、メリットがよくわからない…雇用保険に加入しないなら週20時間超えないでくださいと言われたけれど何のこと?という疑問を持っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回はパートの雇用保険について、加入条件や加入のメリット・デメリットなどをご紹介していきます。
雇用保険加入には3つの条件がある
まず雇用保険には加入条件があります。条件を満たしている場合には、パートであっても必ず雇用保険に加入しなければなりません。
- 週のあらかじめ決まった労働時間が20時間以上
- 31日以上継続して雇用される見込みである
- 職場が雇用保険の適用事業所である
加入条件を満たす場合には雇用保険に加入することが義務付けられていて、自分や会社側で加入するかどうかを選ぶことはできません。
雇用保険の保険料は会社と按分になります。保険料の金額は給与の会社側の負担額の方が多いので、従業員が支払う雇用保険料は一ヶ月あたり数百円とそこまで大きい金額ではありません。
入らないなら週20時間未満に抑えるの意味は?
「雇用保険に入らないなら、週20時間以上超えないように」と言われる理由は、雇用保険の加入条件にあります。
短期間ではないパート勤務であればほとんどが、31日以上継続して働く見込みがあります。さらに加入条件3の雇用保険の適用事業所というのは、会社であっても個人事業所であっても1人以上労働者がいる場合にはほぼ適用事業所となります。
例外として一部農林水産業の個人事業所で5人未満であれば、雇用保険の加入が任意とされていますが、週20時間以上働くという基準を満たしている場合にはほとんどが労働保険の加入対象となるのです。
そのため「雇用保険に入らないなら、週20時間以上超えないように」ということが大まかな加入条件として捉えられています。
雇用保険の3大メリット
雇用保険は、働く人の生活や雇用の安定、退職した場合の再就職を手助けする目的の保険です。雇用保険に加入することによって働く人が得られるメリットには主に以下のようなものがあります。
<雇用保険のメリット>
- 条件を満たせば失業手当が受給できる
- 条件を満たせば教育訓練給付がもらえる
- 育児や介護等で働くことが難しくなった時にもらえる給付がある
正社員に関わらず、パートで働いている場合でも、雇用保険に加入していれば条件を満たすことでこれらの給付や手当をもらえる可能性が出てきます。
特に失業した際の失業手当や育児中の給付は、生活の安定に役立つことも多いのではないでしょうか。これらの給付や手当は自分で申請する事で受給が可能になります。
雇用保険のデメリットは特になし
雇用保険のデメリットは加入している従業員側には、あまりありません。強いて言えば、雇用保険料を天引きされることですがほとんどの場合月あたり数百程度と金額が少ないのでデメリットとまでは言えないでしょう。
しかし、従業員を雇っている会社側からするとデメリットの方が大きい側面もあります。雇用保険の保険料が会社と按分になることにより会社の負担は増えるためです。
また会社側の方が負担が多いのにも関わらず、会社にとっては大きなメリットがないためです。
雇用保険は退職後や育児休業など「働きたくても、働くことができない時のための保険」という側面が強いので、会社側にとってはメリットを感じにくいことが原因になっています。
そのため、本来は雇用保険に加入しなければならない従業員が加入しなくてもいいように「パートだから」「試用期間だから」などと理由をつけて加入させないということもあるようです。もし、あなたが週20時間以上パート先で定期的に働いているのであれば加入できる可能性が高いので、会社に確認しましょう。
雇用保険に加入できるパートを選ぼう
雇用保険は月あたり数百円からとわずかな掛け金で失業手当などの給付が受けられる可能性がある保険です。雇用保険に加入するには、あらかじめ契約で決められた労働時間が週20時間以上あることが大きな条件になります。
パートを探す際には長期で20時間以上働く場合、労働時間に注意して雇用保険に加入できる条件のパートを選ぶのがおすすめです。雇用保険に加入しておけば、一定の条件を満たした場合に失業手当や育児休業給付などを受けられる可能性があります。
加入期間は前職と合算できる場合があるので、就職や転職をする際にはなるべく雇用保険に加入できるものを選ぶようにしましょう。
今回はパートの雇用保険に関してご紹介しました。雇用保険は失業手当や教育訓練給付、育児休業給付など「働きたいのに働くことができない」時になって初めて意味を感じる保険です。パート探しの際には雇用保険に加入できるよう週20時間以上の勤務ができるパート先を探してみてはいかがでしょうか。雇用保険のメリットをきちんと知る事で、家計にも役立ちます。
併せてこちらの記事もCheck!