キュラーズのバイトを徹底調査!トランクルーム受付の仕事、評判など
こんにちは、マイベストジョブ事務局です。今回は、全国でトランクルームを運営する「キュラーズ」の店舗スタッフの仕事内容や研修、面接などについて人事総務部マネージャーの出下さんに取材しました。
トランクルーム・キュラーズについて
「キュラーズ」は2001年に創業した会社で、トランクルームを国内で59店舗運営しています(2018年)。
一般的にトランクルームと聞くと郊外にあるコンテナをイメージする人が多いと思いますが、同社は、自社で所有するビルのフロア内に収納スペースを作って運営している都市型のトランクルームです。24時間アクセスが可能で、空調やセキュリティもしっかりと管理されているのが特徴です。駅からも徒歩圏内とアクセスの良い店舗が中心です。
同社のトランクルームには、「収納コンシェルジュ」と呼ばれる受付スタッフが10時~17時(営業時間)のあいだ常駐し、お客様に対する店舗の見学案内や、契約手続きなどをしています。
今回は、トランクルームで受付業務などを行う「収納コンシェルジュ」の人物像や仕事内容などについて紹介します。
働いている人達と選考について
30代~40代の主婦が多く活躍
キュラーズの勤務時間は9時45分~17時15分で、朝と夕方の食事の準備など、「家事はしっかりとしたい」という主婦にとってちょうど良い時間です。
扶養内勤務や社会保険加入など、それぞれの希望する働き方に合わせて勤務日数を選べる(週3日以上)ことも主婦の人気を高めています。
キュラーズの収納コンシェルジュとして働くには責任感や接客マナー、最低限の事務処理経験(Word・Excelに文字や数字を入力するなどパソコンの基本操作ができる)が求められるため、社会人経験などがある人は即戦力として歓迎されています。
収納コンシェルジュの勤務は1カ月ごとに勤務日を申請するシフト制で、1店舗につき2~3人のスタッフがシフトを調整しあいながら運営しています。出勤日の多くは1人で勤務をすることから、急なお休みや勤務できる曜日が限定されている人には向いていません。
働いている人の多くは、子どもが大きくなったことで、土日や子どもが風邪をひいたときでも働ける人や、家事をこなしながらもやりがいをもって積極的に働きたいという主婦が多く在籍しています。
まず電話でシフトや勤務内容について説明
バイト希望者は求人サイトなどから応募すると、店舗の担当者から電話連絡があります。
電話では、土日、祝日の勤務や希望の勤務日数などについて質問があるほか、基本的に1人で受付業務を行うことなど勤務内容について説明があります。
双方の条件がマッチしていることが確認できたら、次に応募先店舗で面接が行われます。
面接では過去の経験についてヒアリング
面接は、基本的には店舗を担当しているエリアマネージャーと応募者の1対1で行われます。面接時に、同社が用意するエントリーシートに名前や連絡先、過去の職務経歴、家族構成などについて記入するので、当日は履歴書が無くても大丈夫です。
面接では、パソコンが扱えるかどうかなど基本的なスキルを確認するほか、いままでの仕事経験について具体的にヒアリングされます。
これは仕事を通じて何を考え、どういった行動をとる人なのかを理解して、応募者に収納コンシェルジュという仕事がマッチしているのかを見極めるためです。
せっかく働いてもらうからには「この仕事を選んで良かった」と思ってもらいたいため、面接はじっくりと丁寧に行われています。
仕事内容について
収納コンシェルジュの仕事は見学案内や契約手続きなどが中心
キュラーズの収納コンシェルジュの仕事は、トランクルームの利用希望者の見学案内や契約手続き、施設のチェック、清掃などです。
利用希望者の多くは同社のコールセンターで予約をしたうえで来店します。各店舗では見学の予約日時をパソコンの顧客管理システムから確認し、事前に準備したうえでお客様を迎えます。
利用希望者はコールセンターへの問い合わせの時点で、施設概要や利用料金などについて一通り説明を受けています。自分が借りる収納スペースのサイズや料金プランを決めて予約をしている人、とりあえずトランクルームがどのようなものなのか見てみたい人などさまざまです。収納コンシェルジュは、それぞれの要望に合わせて店舗で施設を案内します。
見学案内から契約手続き、必要事項の入力で約1時間
見学案内の後は、契約室(受付カウンター)で手続きなどを行います。お客様の情報や契約内容をシステムに入力し、印刷した契約書に必要事項を記入してもらいます。また、契約事項の説明や支払手続きを行い、最後にお客様を見送ります。
時間は見学案内が30分、契約手続きが30分ほどで、最後の入力作業を含め1時間程度です。
収納コンシェルジュの1日の仕事
1日の流れを紹介します。
- 9時45分
出勤したら制服に着替えます。
ポストの郵便物を確認し、店舗の入り口にのぼりを出します。
レジを開けてレジ金の確認をしたり、契約室の清掃をしたり、オープン準備をします。 - 10時
契約室をオープンします。
施設を巡回して問題がないかチェックします(1回目)。
予約の状況に応じて見学案内や契約手続きを行います。
空いている時間はトランクルームの通路などに掃除機をかけて清掃をします。 - 12時
昼食。
契約室の入り口に外出中の札をかけて昼食をとります。
実際に外出してもよいですし、契約室裏の休憩室でお弁当を食べることもできます。
午後も午前と同様に予約が入っていれば、見学案内や契約手続きを行います。1日の見学者は平均して2~3人です(空いた時間は店舗周辺でチラシを配布したりします)。
その他1日を通して、利用料金の支払い、解約相談などに来店するお客様の対応もします。
施設を巡回して問題がないかチェックします(2回目)。 - 17時
契約室をクローズ。のぼりを店内にしまいます。
レジの金額に差異がないかを確認します。
専用フォームにその日の結果を入力します。 - 17時15分
契約室の戸締りをして帰宅します。
トランクルームに荷物を出し入れする利用者の入退室もありますが、収納コンシェルジュが荷物を運んだり収納の手伝いをしたりすることはありません。
研修について
充実した入社時研修
キュラーズに入店すると入社時研修があります。研修は店舗で行われます。勤務初日から数日間は、エリアマネージャーが仕事内容について教えてくれます。その後は店舗スタッフがメンター(指導係)となり研修を続けます。
同社では未経験の人でも自信をもって業務ができるようになるために、しっかりとした研修マニュアルとカリキュラムが用意されています。
研修は、「マニュアルを使っての座学」「スタッフとロールプレイング(演習))」「スタッフのサポートを受けながらお客様対応」「1人でお客様対応」という流れを項目ごとに繰り返すことで業務を習得していきます。
仕事の習熟度により研修期間は異なり、最長で3カ月、早い人では1カ月程度で終了しますが、平均はおおむね2カ月です。
最初は覚えることが多くて不安に感じる人もいるかもしれませんが、収納コンシェルジュをしている人たちは、すべての業務を簡単に覚えたわけではありません。ベテランの人たちも時には失敗をしながら、少しずつ経験を積み重ねて今に至っているので、あせらずにじっくりと取り組んでいきましょう。
半年に一度フォローアップ研修も実施
入社時の研修以外にも、定期的に既存のスタッフを対象としたフォローアップ研修が実施されます。
研修はスキルアップを目的とした内容が多く、あいさつや立ち居振る舞いなど接客マナーを磨いたり、顧客に合わせた会話の運び方ができるように傾聴力や提案力を高めるビジネストークを習得したり、クレーム対応のノウハウについて学びます。
エリアごとに行われるため、普段はなかなか顔を合わせることのできない他店舗のスタッフと、業務内容について確認したり、ランチタイムには近況を話しあったりと、交流の機会にもなっています。
シフト・時給について
シフトは週に3日から、勤務時間は9時45分~17時15分
キュラーズのシフトは週に3日から、1日の勤務時間は9時45分~17時15分(休憩1時間)です。
年末年始(12/31~1/3)を除き、基本的に定休日がないため、収納コンシェルジュは平日と土日、祝日も出勤があります。
多くの店舗ではスタッフ2~3人が交代で勤務するため、月の半分程度は土日、祝日の勤務があります。
シフトは1カ月ごとに申請
シフトは毎月10日までに翌1カ月分のシフトをパソコンから入力し、エリアマネージャーに提出します。15日にはシフトが完成するので各自、パソコンのシフト表から勤務日を確認します。
シフトが決まってからどうしても出勤できない日が出てきた場合は、数日前であれば、同じ店舗で働くスタッフに連絡をしてシフト調整をします。当日になって休むときはエリアマネージャーに報告します。
同社の収納コンシェルジュは体調管理も大切な仕事で、現時点で急な欠勤の申し出はごく少数です。
東京23区は時給1100円~
エリア | 時給 |
---|---|
東京都23区 | 1100円~ |
そのほかの店舗 | 850円~、950円~、1000円~、1050円~ |
エリアにより異なります。
仕事への習熟度などから昇給も実施されます。実績として、3年間勤務したスタッフは40円~80円程度昇給しています。なお、交通費は全額支給されます。
福利厚生について
勤続月数に応じてポイントが加算されるThanQ(サンキュー)ポイントプログラムを用意
キュラーズでは、収納コンシェルジュとして働くスタッフのためにポイントプログラムを用意しています。入社日や誕生日、勤続月数、評価に応じて付与されたポイントを貯めていく仕組みで、専用サイトから食品やキッチン用品、生活雑貨、ファッショングッズといった各種アイテムのほか、旅行や子どもに人気の携帯型ゲーム機などにも換えることができます。
ポイントプログラムを導入した理由は、あえてお給料と分けることで、日々の生活費に充ててしまうのではなく、頑張った自分へのご褒美として使ってもらいたいためです。
暑気払いや忘年会も実施
また半期に一度、関東や関西、九州など各エリアで研修も兼ねた暑気払いや忘年会を実施しています。忘年会では年間優秀店舗の表彰式が行われ、1年の業績に対して同社から感謝が伝えられます。
特別な時間を過ごしてもらいたいという思いから、普段なかなか行けないような素敵なお店をチョイスし、サーブでお料理を提供しています。
同社では定期的にスタッフの満足度アンケートを実施しており、スタッフが満足してモチベーション高く働ける環境を用意するために日々取り組んでいます。
評判や雰囲気について
「最初は覚えることが多くて大変だったが、一度覚えてしまえば、周りに気をつかわずに自分のペースで仕事をすることができる」
「1日の7割は座っての業務のため、体力的にも疲れが残らず良い。出勤時間も世間のピーク時間より少し遅いため、心身ともに余裕をもてる」
「1人勤務もあるが、店舗内のスッタフ同士、またエリアのマネージャーと事前連携、事後報告を随時取り合うので、心強い」
「接客と事務作業どちらも行うため、明るく、手際の良いスタッフが多く、店舗間のやりとりもしやすい」
「お客様から感謝の言葉をもらうことも多く、やりがいを感じる仕事」という声があります。
定着率も高く、平均勤続年数は約4年です。
まとめ
基本的に1人勤務なので、自分で施設を管理、運営していく必要があります。そのため収納コンシェルジュには、まず責任感が求められます。
今回取材した出下さんは「料金プランや当社の顧客・業務管理のシステムは随時変更されます。そのため、変化に対して前向きに取り組める柔軟性や応用力も大切だと考えています。常にチームで仕事をするのであればお互いに足りない部分を補い合えるのですが、当社の店舗では1人で完結していただく業務が多いので、何か一つに長けているというよりは事務や接客などをバランスよくこなせる人が理想です」と話します。
ときにはお客様から厳しい言葉を受けることもありますが、自分だけで抱えず迅速にエリアマネージャーなどに報告して改善策を講じるといったことも必要です。
学ぶこと、やるべきことは多岐にわたりますが、収納コンシェルジュとして経験を積むうちに「自分がこのお店を管理しているのだ」という自覚が芽生え、責任感を持って仕事に取り組んでいます。
会社も、暑気払いや忘年会といったイベントを開催したり、スタッフにアンケートを実施したり、頑張ってくれるスタッフに満足してもらえる環境を提供しようと日々考えていることが感じられます。
こういった背景から、任されることをやりがいに感じる人が収納コンシェルジュに向いていると言えるでしょう。