アルバイトは何歳からできる?法律上の年齢制限15歳の解説と職種ごとの違い
アルバイトを始められる年齢について、どのような法律やルールがあるかご存じでしょうか?「高校生になればアルバイトができる」と思っている方も多いですが、実際には労働基準法やその他の規則で定められた年齢制限や条件があります。
この記事では、2024年現在の法律に基づき、「15歳からアルバイトを始める際の条件」や「18歳以上で増える職種の選択肢」について詳しく解説します。法律に沿ってアルバイトをすることで、トラブルを未然に防ぎ、安心して働ける環境を整えましょう。
この記事の目次
アルバイト可能な年齢:15歳からとされる基準
労働基準法第56条では、アルバイトが可能な最低年齢について以下のように定められています。
第五十六条
使用者は、児童が満15歳に達した日以後の最初の3月31日が終了するまで、これを使用してはならない。
つまり、15歳の誕生日を迎えた後、最初の3月31日を過ぎてからアルバイトが可能になります。このため、中学卒業後すぐにアルバイトを始めることはできませんが、高校入学前の4月1日以降であれば働くことができます。
学校や自治体の規則も確認を
15歳以上でも、学校や自治体による規則が追加で設けられている場合があります。たとえば、学校がアルバイトを禁止していたり、自治体が特定の職種や時間帯での労働を制限している場合もあります。アルバイトを始める前には、必ず学校の規則や地域の条例を確認しましょう。
特例措置:15歳未満でも働ける条件
一部例外的な条件を満たせば、15歳未満でも働くことが可能です。労働基準法第56条第2項に基づき、以下のような場合には許可が下りることがあります。
満13歳以上の場合
非工業的業種に限り、以下の条件を満たせば働けます。
- 健康や福祉に有害でないこと
- 労働が軽易であること
- 修学時間外に働くこと
- 所轄労働基準監督署長の許可を得ること
満13歳未満の場合
さらに厳しい制限があり、映画製作や演劇事業といった特定の業種に限られます。この場合も、上記の条件を満たし、監督署の許可を受ける必要があります。
深夜労働の制限:18歳未満は夜間勤務が禁止
労働基準法第61条では、深夜時間帯の労働について以下のように定められています。
22:00~翌5:00の深夜労働は禁止されており、これは18歳未満の全ての労働者が対象です。ただし、例外的に厚生労働大臣の認可がある場合には、この時間帯が23:00~翌6:00に変更されることがあります。
18歳以上になれば可能な深夜勤務
高校生でも18歳以上であれば深夜労働が可能になりますが、学校や自治体が別途制限を設けている場合があるため、事前確認が重要です。
- 一部の例外措置やさらに詳しい内容はこちらCheck!
高校生バイトの時間について早わかり!法律上、深夜は何時まで?
職種ごとに異なる制限
高校生がアルバイトをする際、労働基準法や風俗営業法により、働ける職種にも制限があります。以下に代表的な職種を挙げ、それぞれの条件を解説します。
居酒屋でのアルバイト
居酒屋は「お酒を提供する場」というイメージがありますが、15歳を迎えた3月31日以降であれば高校生でも働くことが可能です。ただし、居酒屋の多くが深夜営業をしているため、18歳未満の高校生は22時までの勤務に限定されます。
パチンコ店でのアルバイト
パチンコ店は風俗営業法の規制対象です。そのため、18歳未満はお店への立ち入り自体が禁止されており、アルバイトもできません。18歳の誕生日を迎え、高校卒業後の3月31日以降から働けるようになります。
新聞配達のアルバイト
新聞配達は特例措置により、15歳未満でも認められる場合があります。家庭の経済事情が厳しい場合など、労働基準監督署の許可が下りれば、中学生でも新聞配達が可能です。ただし、時給は最低賃金に近いことが多いため、条件をよく確認しましょう。
禁止業務の例
18歳未満の労働者が従事できない仕事には、以下のようなものがあります。
- 危険物を扱う業務
- 高所作業(高さ5メートル以上)
- 重量物の取扱いやボイラーなどの運転
- 酒席に侍する業務
- 特殊接客業務(バーやキャバクラなど)
- 有害物質を扱う場所での労働
これらの業務は、労働基準法で安全確保のために禁止されています。
アルバイトを始める前に保護者と相談を
未成年がアルバイトを始める際、保護者の同意が必要な場合が多いです。保護者の同意書を求める企業が増えているため、親に内緒でアルバイトをすることは難しくなっています。
相談する際のポイント
- アルバイトの目的を明確にする(例:学費や貯金)
- 学業との両立をどうするかを話し合う
- 防犯対策やトラブル時の対応を共有する
法律を守って楽しいアルバイトライフを!
アルバイトを始める際は、法律やルールをきちんと理解したうえで、健全な労働環境を選ぶことが大切です。学校や保護者とよく相談し、自分に合った職種や働き方を見つけて、充実したアルバイト生活を送りましょう。
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