パートを退職するときに有給消化を適切にする方法
パートを辞めることになったけれど有給が残っている。有休消化して退職したいと思っても、無理な休み方をしてトラブルを起こしたくないし、仕事を引き継ぐ同僚にも悪い印象を持たれたくない。でも、休みを使い切らないのはもったいない…。
退職時に発生する問題はさまざま。仕事上の手続きはもちろん、人間関係においても色々と面倒なものです。今回は、パートが退職するときに、スムーズに有給を消化する方法をご紹介します。
有給をまとめて消化する2つのパターン
退職前にまとめて有給を消化するには、2パターンがあります。ひとつ目は、先に決めた退職日に合わせて有給を取る方法。もうひとつは、有給を使い切ることを前提に退職日を決める方法です。
どちらにしても、責任者と事前に相談が必要となるでしょう。
退職日は、「有給日数+引き継ぎに必要な日数」を考えて設定しましょう。そのためには、有給が何日あるのか、引継ぎには何日くらい必要なのかを把握する必要があります。
有給消化はパートでも貰える
まず初めに、有給休暇に対しての正しい知識を身につけておきましょう。「パートは有給が貰えない」と考えている人はいませんか? 有給は一定の基準を満たしていれば、雇用形態に関わらず貰えるもの。正社員はもちろん、パートでもアルバイトでも有給を取得することができます。
- 1.雇われた日から半年以上継続して働いていること
- 2.全ての労働日数の8割以上出勤していること
有給は、働き始めてから半年で発生します。その内の8割を出勤すればいいのですから、大抵のパート労働者は、有給をもらっていることになります。
有給が何日あるかを確認する
次に、自分の有給休暇が何日残っているかを確認しましょう。有給は、週または年間で何日働いたかによって、貰える日数が変わってきます。
週4日or年196日~216日
継続勤務年数 | 0.5 | 1.5 | 2.5 | 3.5 | 4.5 | 5.5 | 6.5以上 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
付与日数 | 7 | 8 | 9 | 10 | 12 | 13 | 15 |
週3日or年121日~168日
継続勤務年数 | 0.5 | 1.5 | 2.5 | 3.5 | 4.5 | 5.5 | 6.5以上 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
付与日数 | 5 | 6 | 6 | 8 | 9 | 10 | 11 |
週2日or年73日~120日
継続勤務年数 | 0.5 | 1.5 | 2.5 | 3.5 | 4.5 | 5.5 | 6.5以上 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
付与日数 | 3 | 4 | 4 | 5 | 6 | 6 | 7 |
週1日or年48日~72日
継続勤務年数 | 0.5 | 1.5 | 2.5 | 3.5 | 4.5以上 |
---|---|---|---|---|---|
付与日数 | 1 | 2 | 2 | 2 | 3 |
入社日から計算することもできますし、分からなければ責任者や人事担当者に聞いて、有給が何日残っているかを確認しておきましょう。
引き継ぎ内容を確認する
どんな仕事をしていたかによって、引き継ぎにかかる日数は大きく変わってきます。まずは責任者と相談し、引き継ぎの内容を明確にしましょう。
そして、どの仕事を誰に渡すのかを決め、後任の人が困らないように引き継ぎを進めていきましょう。
引継ぎミスによる退職時のトラブルは多いようです。可能であれば、自分と後任の担当者のみで行うのではなく、業務全体を把握している人に間に入ってもらうと良いでしょう。そうすることで、「この仕事の引き継ぎ受けたっけ?」といった、引き継ぎ内容の失念などを避けることができます。
有給消化前の退職の挨拶はきちんとする
有給は労働者として当然の権利…。とはいえ、忙しい会社やお世話になった仕事仲間のことを考えれば、やはり気が引けてしまうと思います。
最後の最後で悪いイメージを持たれてしまわないためにも、しっかりと退職の挨拶をするマナーは守っておきましょう。
仕事の責任者には、事前に退職の相談をしていると思います。先輩や同僚に退職することを伝えるときは、まず責任者に周囲に伝えて良いかどうかを確認しておくとよいでしょう。
これは、パートとはいえ、正式に退職が受理されて人事の発令が出てからでないと、周りには知らせないで欲しいという会社もあるためです。
特にお世話になった人へは、メールなどで済ませるのではなく、面と向かって退職することを伝えましょう。直接言われることで、相手も「自分と向き合ってくれている」と感じるはずです。
まとめ
有給を使い切っての円滑な退職を目指すには、「どうせもうすぐ辞めるから」という気持ちを抑えて、残される会社側の人たちを想いやる気持ちが大切です。
補足として、退職前に有給をまとめるのではなく、計画的に少しずつ休みを取るという方法もあります。仕事への影響が少ないので、退職直前に休みをまとめるよりは、会社から好まれる方法かもしれません。会社と相談しながら休みをとっていくことをおすすめします。
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