主婦パートで掛け持ち、確定申告しないとどうなる?損をするの?

主婦パートで掛け持ち、確定申告しないとどうなる?損をするの?

パートの掛け持ち。昼夜で3~4時間ずつなど、諸事情で掛け持ちをしている主婦も多くなっているかもしれません。

パートでも、内職やバイトで2ヵ所以上の企業から給与所得があった場合は、所得税の支払い義務があります。すべてに税の申告をしなければなりません。掛け持ちパートの確定申告について、詳しく解説します。

掛け持ちで働く人の確定申告ルール

1月1日から12月31日までに複数の所得があった場合、1年間の合計した総所得を税務署が把握する必要があります。総所得がわからないと、それにかかる正確な税金などの額が出ないことになり、税金を納め過ぎていたとしても手続きをしないと戻ってこないのです。その手続きが確定申告ということになります。

例えば、昼間に給与が7万円のパート、夜間に給与が5万円のパートを掛け持ちしていたとしましょう。仮に昼間の会社で給与7万円の年末調整をしてくれたとすると、その給与についてだけ課税されることになります。

しかし、給与額の合計は12万円です。同じ12万円でも、1社で月額12万円の収入があって年末調整をした方と2社のうち1社で7万円の年末調整しかしていない方では、当然、7万円だけの方の所得税が低くなってしまいます。それでは不公平ですから、公平な課税を計算して、追加納税や還付金を受け取ったりできるようにするのが確定申告をすることなのです。

申告しないと罰則(延滞税など)の可能性

もし、確定申告する必要があったにもかかわらず、年内にしていなかった、しなかった場合は脱税になります。

罰則として、遅れた日数分に払う延滞税の課税(年利最高14.6%)、無申告加算税(50万円までは15%、50万円以上は20%、税務署から指摘前に自主申告した場合は、5%に軽減有)がされますので、損をしてしまう可能性が大です。

1年間の給与収入額と確定申告は注意してください。

給与所得者で確定申告が必要になる方は以下の場合などになります。

  • 給与の年間収入金額が2,000万円を超える場合
  • 1ヵ所の給与以外の所得が20万円を超える場合
  • 給与を2ヵ所以上から受け、年末調整をしていない給与が20万円を超える場合

詳しくは国税庁のホームページに条件の記載があります。

どんな勤務状態であれ、働いて収入があれば所得税の支払い義務があります。パートの収入程度なら確定申告をしなくても大丈夫と勝手に思い込んでいるかもしれませんが、そうではないのです。

毎年、2月16日~3月15日の間が確定申告期間ですが、それ以降でも年内に確定申告をすれば違法にはなりません。

年末調整はメインの勤務先1か所だけ可能

パートの掛け持ちをしている人は、原則として確定申告をする必要があります。メインと掛け持ち先の給料を合計しても20万円以下の収入しかない場合を除き、確定申告を行うこととなります。

「会社で年末調整があるので、確定申告をする必要はないのでは?」と思う人がいるかもしれませんが、掛け持ちで働いている場合、年末調整を行ってくれるのはどちらか1か所の勤務先だけなのです。

2か所で働いている場合、どちらの勤務先で手続きするかを決めなければいけません。

こういった場合、勤務時間や給料を多くもらっているメインの勤務先で年末調整を受けるケースが一般的です。

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確定申告が必要になってくると扶養から外れる場合が多いですが、扶養から外れるとどうなるのかなどはこちらの記事で確認してください。
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