ビアードパパ、ココフランを運営する「DAY TO LIFE」の正社員求人を徹底解剖!
こんにちは、マイベストジョブ事務局です。シュークリーム専門店「ビアードパパの作りたて工房」や焼き立てフランス菓子「ココフラン」などを運営する「株式会社DAY TO LIFE」の正社員採用について、同社の人事部・森岡さんに話を聞きました。
この記事の目次
DAY TO LIFEについて
「株式会社DAY TO LIFE」は、シュークリームの実演販売で知られる「ビアードパパの作りたて工房」などを運営している会社です。本社は大阪市北区で、東京都港区に支社があるほか、大阪(守口市)や京都(京都市)にお菓子づくりのファクトリー(工場)も構えています。
同社は、「ビアードパパ」や「ココフラン」といった洋菓子店を中心にしたスイーツ事業と、うどんや串カツが楽しめる「愉々家」「満天酒場」などを運営するフード事業、自社ブランドのフランチャイズ加盟店の募集や運営指導を行うFCビジネスも展開しています。
DAY TO LIFE 飲食ブランド一覧
スイーツブランド
- シュークリーム専門店「ビアードパパの作りたて工房」
- 焼きたてフランス菓子「ココフラン」
- スティックタイプのチーズケーキ専門店「ティオグラトン」
- コルネやアップルパイ、チーズケーキといったおやつ専門店「グッテ」
- 焼きチーズケーキと生チーズケーキの「パックンバックン」
- シュークリーム専門店「シュクリムシュクリ」
- きなの宮
- ビアードパパ20th
- きな粉スイーツ専門店「吉祥菓寮」
- スイーツドリンク「イロドリアザヤカ」
フードブランド
- うどん・串カツ「愉々家」
- うどん・串カツ「満天酒場」
- 古式うどん「温や製麺所」
- 酒と肴、時々うどん「カタトソデ」
上記14ブランドの中でも、ビアードパパは2001年に香港にビアードパパを出店したのを皮切りに、韓国や台湾、シンガポール、アメリカ、オーストラリアなど海外進出を果たし、店舗は約15の国と地域に及びます。
同社の主要ブランドである、ビアードパパの正社員の仕事内容などについて詳しく見ていきましょう。
面接について
未経験者も応募可、応募から採用までの期間は2週間以内
「株式会社DAY TO LIFE」を代表するスイーツブランド「ビアードパパの作りたて工房」の正社員への応募は、製菓や調理、接客、販売は未経験、また正社員の経験がないといった人でもOKで、学歴や経歴は問われません。
希望者はWebサイトの応募フォームに入力・送信後、指定された宛先に履歴書(職務経歴書)を郵送します。同社で書類選考が行われた後、面接に進む人には面接日の連絡があります。基本的に面接は2回行われ、応募から約2週間以内に採否が決まります。入社日は本人の希望によりますが、応募から1カ月以内も可能です。
ある転職サービス会社が、応募から内定出しまでの期間について企業にアンケートをとったところ、1週間以内が約2.5割、1~2週間以内も約2.5割で、約5割の企業が応募から2週間以内に採否決定をしていることがわかりました。
別の会社によると、調査を行った企業の約6割が1週間以内に内定を出すといった結果が見られました。
これらの調査から、同社の選考期間は一般的な長さで短いとは言えません。
多くの企業にとって、中途採用は欠員補充や増員など人材補強が目的なので、自社の即戦力になるような人を早く採用したいといった意図があり、迅速に結果を出す傾向があります。
同社はそういった時流をふまえながらも、面接を通じて応募者の人柄を知りたい、応募者に仕事内容をきちんと理解してほしいといった思いから、一次、二次選考で検討を重ねた上で採否を決めています。
同社では店長、店長候補として長く働いてもらえることが主な目的でもあるので、採用にはある程度の時間を費やしています。
面接は2回、一次面接ではテストを実施
面接は一次と二次があり、一次面接はテスト20分と面接が30~40分、二次は面接が30分~60分です。
一次面接のテストは国語と数学のテストで漢字や敬語、計算などで問題は20問ほどです。テストの結果が、採否に大きく影響するわけではありませんが、同社であれば、接客にあたり最低限必要な漢字の読み書きや敬語の使い方、会計時に必要な計算問題などを実施することで、基本的な素養を確認したいといった意図があります。
一次面接は人事担当者1~2人と応募者1人、二次面接では営業部長あるいはマネージャーと応募者1人など、基本的に面接担当者と応募者2対1で実施されます。
面接では志望動機や過去の経歴、ビアードパパや商品(シュークリーム)を知っているかといった質問があります。
少しユニークなのは、「最近、誰かを笑顔にしたな、と思ったことはありますか?」といった質問です。答えは「友達の誕生日をサプライズで催した」「駅のエレベーターに乗ったとき、バギーを押した人はまだ遠くにいたけれど目があったので、その人が来るまで待ってあげた」など、準備を万全にして臨んだバースデーパーティーや何気ない日常のワンシーンなど、答えは人それぞれです。
「誰かに喜んでもらい、笑顔になってもらったストーリー」をわかりやすく、そして生き生きと話せるかどうかが大切なので、どんな内容でもかまいません。
面接では、志望動機や経歴などさまざまな質問を通じて応募者とコミュニケーションを図り、人と接するときの表情や姿勢などを見たいというのが同社の主な目的です。
DAY TO LIFE・ビアードパパの正社員の仕事と研修について
入社後、本社・支社で1日研修を受講
「ビアードパパの作りたて工房」の正社員は、採用されると、まずは店舗スタッフとして業務に就きます。配属店舗は本人の自宅から通える範囲で、選定されます。
採用されると同じ時期に入社したメンバーが大阪本社、あるいは東京支社で1日研修を受講します。同研修では企業理念や就業規則、業務の流れなどについて説明を受けます。
その後は、各店舗で店長や先輩社員から製造、販売について実務を通じて研修(OJT研修)を受けるほか、2カ月に1回、従業員研修も実施されます。
製造・販売業務には6つのポジションがある
店舗に配属されると、まず、店全体のオペレーション(運営業務)の流れを把握することからスタートします。同店の業務は6つのポジションに分かれていて、1つずつ店長や先輩から教わります(1~3カ月)。
ビアードパパの6つのポジション
- レジ(会計)
- シルク(箱詰め)
- ポンプ(クリーム充填)
- オーブン(シュー皮焼き)
- パスト(カスタードクリーム仕込み)
- クリーム(生クリームづくり)
一通り上記のポジションについて指導を受けたら、各工程の実務を深めていきます。正社員として、カスタードクリームやシュー皮の仕込み、レジ用意といったオープン前準備と、清掃やレジしめといった閉店作業なども覚えます(1~2カ月)。
店舗を運営するための基本業務を習得したら、アルバイトの採用や指導、シフト管理といった人材育成のほか、材料の発注と仕入れ、棚卸業務、店舗の装飾といった店長業務も学びます(4~7カ月)。
本人の経験値などによりますが、おおよそ6カ月~1年で店舗スタッフとしての業務を覚えます。
製造ではある程度の体力、販売業務では接客マナーが必要
カスタードクリームは一度にシュー皮500個分を仕込みます。カスタードクリームは卵黄、砂糖を白っぽくなるまで混ぜた上で薄力粉を入れて、さらに混ぜ合わせます。そして、牛乳を火にかけ、混ぜあわせた卵黄、砂糖、薄力粉と一緒に炊き上げる、といった作業を経て作られます。
炊き上げや粗熱を取る工程は専用のマシンで一貫して行えますが、卵黄や砂糖などを混ぜ合わせたり、専用機器に材料を投入したりするのは人の手で行いますので、体力が必要です。
レジは来店者から注文を聞いたり、商品を確認したり、会計をするポジションなので、接客マナーをしっかりと身につけることが求められます。
キャリアアップについて
チェックシートの結果にもとづいて店長に昇格
「ビアードパパの作りたて工房」に入社して2年目には、27段階のチェックシートに基づいた人事評価が行われます。各段階で15のチェック項目があり、店長と本人それぞれが「〇」「×」で記入します。
内容は6つのポジションの習熟度や接客スキル、アルバイトスタッフの指導、予算管理、店舗運営の実務力などで、良い結果を得られた場合は入社2年目で店長に昇格することも可能です。
なお、運営会社の「DAY TO LIFE」にはビアードパパ以外にも飲食ブランドがあるので、ほかの飲食店に異動することもできます。
店長職を経験すると、エリア内にある5店舗の店長をとりまとめる「アシスタントマネージャー」、アシスタントマネージャーを統括し約20店舗を管理する「エリアマネージャー」などのステップアップを目指すことができます。
店長、マネージャー職を経験すると、FC加盟店へのサポートを行うスーパーバイザーや海外店舗のトレーナー、商品開発や販売促進企画、人事といった道も用意されています。
店長職ではマネジメントについて学び成果へとつなげる
同店では製造や販売業務についてマニュアルを用意し、未経験者からでもきちんと業務をこなせるような仕組みを構築しています。そのため、日々の営業活動だけでは、キャリアアップへの一歩を踏み出すことはできません。
各店の店長は個人店の経営者と同じように、顧客満足や利益向上につながるように自分で考えて動くことが求められます。
「商品の見せ方」「売り方」を常に意識し、自店のスタッフが同じ目標に向かって仕事に取り組めるように店全体のマネジメントを行い、より良い結果を出していくことが大切です。
店長として自分の店を運営し、成果を上げることで、独立した場合の経営ノウハウを習得できるのは同店のメリットと言えるでしょう。
・25歳/女性
他業種からの転職で店舗スタッフからスタート。2年でアシスタントマネージャー(勤続3年)。
・33歳/男性
他業種からの転職で店舗スタッフからスタート。2年でアシスタントマネージャー、その後1年で本社サポート部へ(勤続4年)。
・35歳/女性
他業種からの転職で店舗スタッフからスタート。1年でアシスタントマネージャー、FC(フランチャイズ)部、海外トレーナー、本社人事部マネージャー(社歴10年)
給与・シフトについて
月給は21万2500円から、残業は月平均20時間
「ビアードパパの作りたて工房」の店舗スタッフの給与は、月給21万2500円からのスタートです(経験値などにより、異なる場合があります)。
この金額には月29時間分、3万6250円の残業代があらかじめ含まれていますが、同店の残業は平均して月に約20時間で、29時間を超える場合は追加支給されます。
賞与は6月と12月、年に2回支給があり、入社して1年目の年収は300万円弱です。
22歳/女性 勤続1年目の店舗スタッフ(店長候補)は21万2500円。
25歳/女性 勤続3年目のアシスタントマネージャーは27万円。
昇給(昇格)は、年に1度、9月に行われる総合評価に基づいて行われます。
勤務は1日8時間労働が基本、週休2日制
同店の勤務開始時間や終了時間は各店舗の営業時間により異なりますが、実働8時間と休憩1時間の9時間勤務が基本で、週休2日(月に8~9回の休日)です。
例えば10時~22時の営業であれば、朝の準備を行う早番は8時~17時、閉店作業を行う遅番は14時~23時といったシフトです。
同店では、社員のほかにアルバイトが10~20人ほど在籍していて、常時4~5人で店舗を運営しています。
スタッフが足りない場合に備えて、他店から応援のアルバイトに来てもらえる仕組みづくりをしているほか、各店舗の社員の数を2人体制にするなど、社員が休みを取れるように対策を講じています。
評判、雰囲気について
ビアードパパで働いている人の平均年齢は29歳、女性が約6割
「ビアードパパの作りたて工房」で働いているのは18歳~55歳で、アルバイトを含むと平均年齢は26歳、社員は29歳で、女性が約6割、男性が約4割です。
接客や調理に携わるなどサービス業の経験者は約8割で、未経験者は約2割です。
経験者の割合が多いのは、店舗スタッフや店長、アシスタントマネージャー、エリアマネージャーなど同店の店舗営業に関わっている人の約4割がアルバイトから正社員に登用されていることが理由のひとつとして考えられます。
そのため、製菓や調理業務、接客、販売の仕事が未経験だからといって、採用につながらないわけではありません。
同店を運営する「DAY TO LIFE」では、「人のため、ひいては自分のために主体的に動く」「あきらめずにとことんチャレンジする」といった行動指針を掲げているため、製造・販売が未経験、また正社員として働くこと自体が初めてであっても、顧客や仲間に対して誠実で、前向きに行動できる人であれば、ともに働く仲間として迎え入れたいと考えています。
採用率は決して高くはありませんが、採用された人たちはDAY TO LIFEの理念に共感し、自分自身で活躍の場を開拓しています。また、そういったマインドを求められると考えた方がいいでしょう。
自分の店をより良くするのは自分たちの力
同店のような製造・販売の現場は休みがとりにくい、体力的にきついといったイメージがついてまわります。実際にそういった負荷がないわけではありませんが、アルバイトを採用して育てたり、店の活性化のための企画を考えたり、より良い店舗づくりをしていく作業は、正社員である店舗スタッフや店長にゆだねられています。
責任は伴いますが、人材育成や経営術、店舗の運営管理といったマネジメントについては、毎月実施される店長職研修で相談したり、指導を受けたりすることができます。
自分で考えたことを実現できる環境は用意されているので、ストレスや不満を持ち続けるのではなく、まずは行動に移すことをおすすめします。
まとめ
「ビアードパパの作りたて工房」の正社員として採用されると、店舗スタッフとして製造・販売の業務からスタートします。その後、本人の希望や仕事の習熟度などから店長職へとキャリアアップできます。
店舗スタッフや店長は、運営会社の「株式会社DAY TO LIFE」の一員でありながらも、個人経営者のように店舗の責任者として売上の管理から、販売促進、スタッフの採用、育成など店舗運営にかかわるすべてのことに力を尽くす必要があります。
悩みや不安を抱えることもあるかと思いますが、エリアを統括するマネージャーなどに相談すれば、丁寧にサポートしてもらえます。また定期研修も実施されているので、自分が知りたいことをきちんと学ぶこともできます。
DAY TO LIFEは社員のチャレンジ精神を大切にしており、主体的に動く人をサポートする環境を整えていますが、ビジネスである以上はそれ相応の結果も求められます。研修などを通じて、店舗運営のノウハウをしっかりと習得し、現場に反映していくことが大切です。
「大変そう」と感じる人もいるかもしれませんが、どのような仕事にも結果はついてまわります。そして、取材した森岡さんは「店舗で働く人は20代が中心で、年が近いせいか和気あいあいとしています。DAY TO LIFEでは『いつも明るく楽しく元気よく』をスローガンにしているので、そういった雰囲気の人が多いですね」と話します。
活気ある社風のもと、自分が主導してチームワークを形成し、マネジメントしていけるのはとても貴重な経験で、どのようなキャリアにおいても糧になると思います。