ライクアカデミーの保育士の求人を徹底調査!面接や仕事内容など
こんにちは、マイベストジョブ事務局です。認可・認証保育園や事業所内保育施設を運営する「ライクアカデミー」の保育士の仕事内容や面接、研修などについて人事の大宮さんに取材しました。
この記事の目次
ライクアカデミーについて
ライクアカデミーは公的保育サービスと受託保育サービスを展開する株式会社で、1989年に鎌倉市に設立された学習塾が原点です。
学習塾としてスタートした同社はベビーシッター事業の立ち上げを機に、多くの子どもと保護者に質の高い保育サービスを提供していきたいと考え、1991年に学習塾から事業所内保育施設の運営へと事業内容を変更しました。
以降、看護師不足に悩む病院で院内保育施設を受託運営するなど子育て支援を行い、2004年には神奈川県横須賀市に同社初の認可保育園「にじいろ保育園」を開園しました。
現在は認可保育園・東京都認証保育所や学童クラブ、児童館などの公的施設、企業や病院、大学といった事業所内施設をあわせ1300カ所以上の保育所を運営していて、在籍する保育士は約4300人に及びます(2017年。パート・アルバイトを含む)。
「人から“ありがとう”といわれるサービスを提供する」を事業理念のひとつに掲げ、子育て支援サービスを行う「にじいろ保育園」や同園の保育士について紹介します。
応募資格・面接について
保育士資格があれば実務未経験でも応募可
にじいろ保育園の保育士で、正社員の応募資格は保育士資格を持っている人です。ただし、資格取得のみで実務未経験、取得見込みの人も応募できます。
求人サイトなどから応募すると、同社の担当者から電話連絡があり、勤務形態の確認や勤務時間について説明があった後、面接日が設定され面接が行われます。
面接は、応募先の園、もしくはライクアカデミーの本社(東京都品川区)で行われ、当日は履歴書と保育士の資格証が必要です。
面接は各エリアを担当するSV(スーパーバイザー)と応募先の園の園長が担当し、時間は1時間程度です。
面接では保育理念などについて質問
面接では志望動機や過去の職務経歴のほか「どういった保育を実践していきたいのか」といった質問があります。
保育士は勤めてきた園や勉強した学校などを通じて自分なりの保育観を持っていて、経験者であれば園の方針と合わずに転職をする人も少なくありません。同園の保育理念に共感できるかどうかは、保育の内容につながるほか、保育士本人のモチベーションにもつながるため面接の時点で確認されます。
面接では「以前に勤めていた保育園では残業が多く、プライベートがなかった」「いつもバタバタして、じっくりと保育に取り組めなかった」といった悩みを話す人もいます。
そのため、同園ではパート・アルバイトを含め余裕を持ったスタッフの配置に努め、残業は月平均5時間を実現しています。
保育士の離職理由として上位に挙がる「仕事量・残業が多い」という問題に取り組んでいるので、「自分の時間を持ちたい」「子どもともっと向き合いたい」といった思いを伝えるのも良いでしょう。
面接の後には園の見学
面接の後には、園の見学を行います。面接担当者と一緒に職員室や調理室、園庭などの施設を確認するほか、各教室で行われている保育内容を見学します。
同園では、面接後に見学を実施していますが、これは応募者にとって大きなメリットです。
働いている先生や子どもたちの様子など、説明を聞いたり質問をしたりしながら施設を巡ることで、保育の現場を体感することができます。
見学時には施設概要や同園の保育理念が書かれた資料ももらえるので、面接ではその内容を確認しながら自分の意見を述べたり、質問をすることもできます。
自分らしい保育士像を表現できるように、面接にはリラックスして臨みましょう。
なお、同園では面接者以外の見学にも対応していて、「今は別の園で働いているけど転職を考えている」「求職中だけど、別の園と迷っている」といった人も現場の様子を見ることができます。
保育士の1日のスケジュール
子どもたちのお迎えからお見送りまで
にじいろ保育園では、生後5ヶ月から受け入れていて月齢や年齢に応じた保育を実施しています。
1歳以上のクラスを例に挙げて、同園の1日の流れを紹介します。
時間 | 内容 |
---|---|
7時 | 子どもたちが登園する前に、教室の空気を入れ替え。園内や園庭に危険なものが落ちていないかチェック。順次、登園してくる子どもたちを迎え、保護者とも当日の体調など連絡事項を確認します。 |
9時 | 子どもたちがそろうまで、登園してきた子どもたちと教室で自由遊び。 |
9時30分 | 朝のあいさつ。 |
9時45分 | おやつの時間。子どもたちがおやつを食べている様子を見守り。朝の散歩の用意も行います。 |
10時 | 近所の公園などに出かけ、野外活動をします(雨の場合は園内でプログラムを実施)。 |
11時30分 | 園に戻り昼食。栄養士や調理師と一緒に子どもたちがおいしく食べているか見守るほか、食事のマナーなども教えます。 |
12時 | 歯磨き・着替え。子どもたち一人一人の成長に合わせ、サポートを行います。 |
12時30分 | 午睡。睡眠中の見守りを行うほか、午後のプログラムの準備。保護者への連絡ノートなどをまとめます。 |
15時30分 | おやつの時間。午睡の後は子どもたちも気持ちがゆるんでいるので、しっかりと見守りを行います。 |
16時 | 帰りのあいさつ。 |
16時15分 | 午後のプログラムを実施。読み聞かせやお絵描き、ボール遊びなどを行います。 |
17時 | 子どもたちのお迎えがあり順次降園。保護者にその日の活動報告などを行い、お見送りをします。 |
18時30分 | 延長保育の子どもたちの補食。 |
18時50分 | 自由遊び。 |
20時 | 延長保育の子どもたちが降園。お見送り。朝から勤務する保育士のために、園内の片付けをして帰宅します。 |
保育内容と勤務シフトについて
定期的に体操教室や造形教室を開催
にじいろ保育園では、外部講師を招いて体操や造形教室も開催しています。
体操教室はマットや鉄棒、平行棒を使った運動指導やリズム体操、造形教室は藍染め体験や色水づくり、絵の具やクレヨンを使った創作活動です。
子どもたちの心と体を育むために、独自のカリキュラムを開発する保育施設は多いですが、同園では専門性の高い内容は外部講師に依頼し、保育士の業務負担が増えないように配慮しています。
外部講師によるプログラムでは、保育士は子どもたちの活動の補助役にまわりますが、保育者として学びを深めるための有用な時間となっています。
保育士や栄養士、調理師が協力して行う保育プログラムも
なお、外部講師による各種教室のほかに、保育士のアイデアが生かされたプログラムも実施されています。
絵本に出てくるパンや食事を再現したり、子どもたちの大好きなクッキーを焼いたり、栄養士や調理師と協力しながら食育も行われています。
また月の行事である誕生会や、入園式や七夕、運動会、クリスマス会など季節行事も開催し、その準備は保育士で担いますが、仕事の持ち帰りは原則禁止されていて、勤務時間内に終わるように業務は分担されます。
1日8時間、月~土曜日の中で5日出勤
同園の勤務時間は7時~20時30分のあいだで1日9時間(1時間休憩・実働8時間)、勤務日は月~土曜日の中から5日で週休2日制です。
勤務時間は3タイプに分かれています。
- 7時~16時
- 8時30分~17時30分
- 11時30分~20時30分
シフトは園長が作成し毎月25日頃に翌1カ月分が提示されます。勤務時間や出勤日で希望がある場合は、事前に園長に申請します。
研修・キャリアパスについて
保育士それぞれのステージに合わせて研修を実施
にじいろ保育園では、保育士の経験値や職位などに応じて研修を用意しています。各研修について見ていきましょう。
採用後に行われます。同園の保育理念や実務内容、キャリアアップの支援制度などについて研修を受けます。
保育技術向上のための研修で、入社3カ月を経た人が対象です。グループワークを通じて実践的な保育について学びます。
入社後2年~4年目を迎えた人を対象に、年齢別に行う保育内容や造形、歌、リズム遊びなど、さまざまなテーマで保育の知識を深めます。
子育て専門員や保育ナチュラリストといった資格取得に向けた研修を行います。
年に1回開催され、保育士など園関係者が受講します。
役職に就くと、管理者に必要な知識や素養について学びます。
保育士としてのステップアップのほか本社へのキャリアチェンジも可
同園は系列施設が多く、本人の希望があれば認可保育園のほか、事業所内保育施設や学童クラブ、児童館別へも異動できます。また、正社員採用された後も、本人の希望によりアルバイト・パートに雇用形態を変更することも可能です。
また、キャリアパスについては現場保育と本社管理があり、それぞれにステップアップの道が用意されています。保育士としてクラスリーダーや園長といった役職を目指せるほか、キャリアチェンジをして本社で園の立ち上げや運営、管理といった仕事に就くことも可能です。
(にじいろ保育園などで保育士としてキャリアを積みます)
一般保育士→クラスリーダー→主任・園長
(にじいろ保育園などの保育施設を運営するライクアカデミーの社員としてステップアップします)
企画や運営、人事といった本社部署の一般社員→スーパーバイザー・サブマネージャー→マネージャー・グループ長→部長、社長・取締役
上記のように自分が目指すスキル、キャリアなどに合わせて、保育士自身が働き方を選べることが同園の特徴です。
給料・福利厚生について
給与は東京都で22万3000円~、神奈川県などは20万2000円~
にじいろ保育園の保育士として正社員採用された場合、月給は下記の様になります。
- 東京都で22万3000円~28万5000円
- 神奈川県などのエリアで20万2000円~26万4000円
経験値、各園により異なります。
上記の金額の中には、資格手当8000円、職務手当6000円、施設手当1万1000円~(※)、特別手当1万円(※)などが含まれます。
施設手当や特別手当は園によって金額が違うほか、支給される場合とされない場合があります。
というのも、保育士の給与向上などのために、保育施設に独自の手当を用意している自治体があるからで同園では行政からの手当を施設・特別手当として給与に反映しています。園の運営場所により手当に多少の違いがあるので、募集要項で確認しましょう。
通勤手当5万円(月額上限)、残業手当(残業代は全額支給)、家族手当(扶養家族がいる人など)、役職手当(役職者対象)。
夏季・冬季の年2回、決算賞与(業績によります)。
昇給の機会は、年に1回(原則7月)です。保育施設では、勤務年数や役職などにより賞与や給与が一律のところもありますが、同園では個人のがんばりを給与に反映するために一人一人評価しています。半年ごとに面談を行い、個人の目標を設定し、目標の達成率や業務に対する貢献度などから人事考課が行われ賞与額や昇給が決まります。
給与モデル
年齢 | 入社年数 | ポジション | 年収 |
---|---|---|---|
30歳 | 3年目 | 一般保育士 | 340万円 |
33歳 | 7年目 | 主任 | 410万円 |
50歳 | 12年目 | 園長 | 540万円 |
家賃負担1万円の社宅を用意
同園では「借り上げ社宅制度」を用意していて、家賃1万円で住むことができます。引っ越し代や敷金、礼金の負担もありません。
入居条件は、自宅から園までの通勤距離が90分以上の人など諸条件はありますが、指定された部屋ではなく、いくつか提示される物件の中から選ぶことができます。
社宅は、職場まで電車やバスなどの交通機関で30分ほどの距離になります。理由は、職場と近い場所は園に子どもを預ける保護者と保育士の生活圏が重なる可能性があるからです。同園では双方のプライベートやプライバシーに配慮した上で物件を選んでいます。
保育士へのサポートとしてSVによる個別面談のほか本社に相談窓口を設置
同園では保育士のサポート体制を整えていて、SVによる定期的な個別面談を行うほか、本社に専用窓口を設け相談に応えています。窓口へはメールや電話で連絡をしますが匿名もOKで、同じ職場の人やSVなどには言いにくい事柄も話すことができます。
子どもたちの身の安全を守る保育士は気を抜けない状態が続くほか、同僚や先輩、上司といった職場スタッフに加え、保護者との関係性において細やかな配慮が求められる仕事です。
人と密に関わる保育士を癒やすために、同園ではメンタルヘルスケアに重点を置いたEAP(従業員支援制度)も構築しています。
にじいろ保育園の雰囲気、評判など
経験より人柄重視で20代~60代の保育士が在籍
にじいろ保育園では「家庭的なぬくもりの中で、子どもたちの生きる力を育てたい」と考えているので、採用においては経験値よりも保育士の人柄を重視しています。
そのため、同園に在籍する保育士は20代~60代と年齢層が広く、体力、知識、技術面において各世代でカバーしあう雰囲気があります。新人らしいフレッシュな感性や転職者ならではの広い視野など、若手から中堅、ベテランまで、それぞれに得るものが多いのも同園の魅力となっています。
なお、人柄重視で摩擦の少ない環境づくりをしていたとしても、すべての人にとって心地が良いとは限りません。保育施設だけでなく、どのような職場でも不満や不安はあります。価値観は人それぞれで、ストレスに対する耐性も一人一人異なります。人間関係などで悩んだときは園を異動したり、本社で働くことも可能です。「辞める」という選択肢以外にも、仕事を続ける道が用意されているのも同園の強みと言えるでしょう。
保育士の定着のために待遇改善を実施
給与の低さも保育士の離職の要因ですが、同園では、賃金制度についても毎年見直しを行い、給与モデルのところで紹介したように、30歳(勤務3年目)の一般保育士で年収は340万円です(経験値により金額は異なります)。
これは、厚生労働省が発表する30~34歳の保育士(女性)の平均年収306万2000円、保育士全体の平均年収326万8000円を越える金額です。
保育士が気持ちよく働ける環境が健全な保育の実現につながるので、同園では待遇改善に努め保育士の定着を図っている様子がうかがえます。
まとめ
にじいろ保育園では、「子どもにしっかりと向き合える人」「柔軟なコミュニケーションができる方」「チームワークを大切にできる人」を理想としています。
「子どもに向き合うことは、保育への思いとして常に持っているから大丈夫」という人も、コミュニケーション力やチームワークに必要な協調性などについては、「以前の園では、まわりの人とそりが合わなかった」「子どもが大好きだけど、人付き合いはあまり得意ではない」と気後れするかもしれません。
良好な人間関係を築いていくためにはコミュニケーション力や協調性が必要で、保育士に限らず多くの仕事で求められるヒューマンスキルです。また、人と人との付き合いはどんな職場にもついてまわります。ストレスでいっぱいになる前に、また問題がこじれる前に相談するなど、自分である程度は予防できるように対処法を身に付けておくことも大切です。
同園では相談窓口があり、何かあった時の対応もスピーディーです。
同園には、看護師や栄養士、調理師といった保育以外の専門家も働いています。また姉妹園、系列施設との交流が盛んで、本社ともしっかり連携しています。保育の充実を図るために多くの人が園の運営に携わっているため、人間関係が密にならず風通しも良く働きやすい環境が整っています。
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