【知っておこう】パートさんは仕事探しの際に何を重視しているのか？

「アイデム人と仕事研究所」で発表されている「平成25年度版　パートタイマー白書」で、パートで働く人が仕事を探すときに重視しているのはどういう項目なのかというデータが報告されています。
»平成25年版　パートタイマー白書（アイデム人と仕事研究所）

重視される項目について、求人を出す際にケアできれば、応募数のアップや採用率の向上につながります。

勤務時間帯・交通の利便性・労働時間・日数が重視される

「重視する」「どちらかと言えば重視する」の合計が90％以上という高い割合で多くのパートタイマー労働者が重視しているのが「勤務時間帯」「交通の利便性」「労働時間・日数」という結果でした。

10人中9人（以上）が上記の項目を重視しており、まずはここで求人に応募するかどうかが決まってきていると言っても過言ではありません。逆に、「重視しない」「どちらかと言えば重視しない」とされたのは「企業の規模」「企業の知名度・認知度」「正社員登用制度の有無」でそれぞれ50％を下回っています。

つまり、会社自体が小規模だったり有名でなくても、パートを探している人にとっては大きな要素ではないということです。何時から何時までの仕事で、家からどのくらいの距離（時間）か、週に最低何日・何時間働かないといけないのかということが重要ということを表しています。パートさんは家事、育児など家からあまり長時間離れられない事情もあったりすることが多いので、上記のような結果になったのであると考えられます。

なお、次に重視されているのは募集職種（仕事内容）、賃金額で焼く80％の人が「重視する」「どちらかと言えば重視する」という結果になっています。

希望通勤時間は30分以内が目安

通勤時間が重視されていると解説しましたが、許容される（応募しても良いと思える）片道の通勤時間は「30分以内」が最も高い割合で45％以上となっており、次いで、「1時間以内」が約40％です。

ただ、実態的に片道1時間、往復2時間かけて短時間のパートをするというのはあまり現実的ではありませんので、ほとんどが30分以内、ちょっと遠くても45分以内くらいが多くのパートさんの通勤時間であると考えられます。

希望勤務時間帯は9-15時の間が中心

勤務時間帯については、既婚、未婚、男女の全てを総合すると全体では9-17時を中心とした時間帯を希望している人が多い状況です。

しかし、パートさんに多い既婚女性の場合、9-15時の間での勤務を希望する人が全体の約90％となっており、家事の時間や育児の時間に影響がないような形での時間帯の希望が多いということを意味していると考えられます。

男性や未婚女性の場合、70％以上が9-17時の時間帯を希望しており、既婚女性よりも働ける時間帯が広いことを意味していると言えます。

希望労働時間・日数は週5日・1日5-6時間までが目安

希望する労働時間、日数は１日「5～6時間程度」が24.1％、「週５日」が37.6％という結果になっており、土日は確実な休みとして抑えつつ、フルタイムまではいかない時間帯で働きたいという希望が多くあります。

ただし、このカテゴリについては1日「4-5時間程度」も23％、週4日勤務希望も28.8％とやや近いものとなっており、突き抜けて上記が希望として多いというわけではありません。

希望時給は最低賃金＋100円が基準

希望する時給は「900円」が23.8％となっており最も高い割合です。時給1,000円、850円といった金額も20％前後の状況でした。

しかし、時給については地域ごとに定められた最低賃金が異なっていることから、全国の平均もあわせて考慮することが必要と考えられます。また、このデータは平成25年のものなので、現在は最低賃金が当時よりさらに全国的に上昇していることから、50円程度アップしている可能性もあります。

900円×自分の都道府県の最低賃金額÷798円（全国平均最低賃金額）で計算すると、おおよそ自分の都道府県内の希望時給が想定できますが、おおむね最低賃金＋100円くらいが目安となっています。

まとめ

以上のように、応募者が気になること、重視していることは勤務時間帯・交通の利便性・労働時間・日数・給与といった点です。他社より不利な要素があるのであれば、その他の点でいかに強みを打ち出せるかが重要です。

応募者が重視していることは以上のとおりですが、求人を募集しても応募が来ない場合について、その他の可能性も以下の記事で詳しく解説しています。
»なぜアルバイトの求人募集を出しても応募がないのか