アルバイト・パートに試用期間が必要な理由とメリット
最近では、バイト・パート従業員を雇用するにあたり、見極めるために検証するための時間を一定期間、設ける場合があります。これを「試用期間」という名目で求人広告に掲載している企業が増えています。
いくら書類選考と面接をしっかり行ったとしても、その応募者と接する時間は短いものです。面接を数多くこなした人事担当者であったとしても、その人が実際に会社で働いてどのくらい適性があるのか、能力が発揮できるのかを見抜くのは難しいと言えます。会社と従業員、お互いにとって見極める期間として効果のある「試用期間」について、制度を活用する意義とメリットについて詳しく解説します。
契約期間の無いバイト雇用には試用期間を設けて適性を見る
まず、アルバイト・パートスタッフに試用期間が必要かどうかについては、そもそも期間の定めのある雇用契約(有期雇用契約)の場合、その期間を3か月などに設定しておけば、3か月後に再度、契約を更新するかどうかを交渉することになり、必要ではない場合、契約満了による解雇を行っても法律上問題ありません。
しかし、期限の定めの無い無期雇用契約の場合、試用期間を設けたほうが良い場合があります。試用期間を設けることで、会社がその人の職場での適性を見て、本採用するかどうかを決める余地を残しておくことが重要になります。なお、試用期間はあらかじめ詳細なルールを就業規則に記載する必要があり、試用期間の初日(=雇い入れ日)に本採用するための基準を伝えること、従業員が試用期間に達成すべきスキル・マインド(企業理念や職場への理解)を明らかにすることが必要です。
法定試用期間と会社独自の試用期間の注意点
試用期間には法定試用期間という規定があります。これは、労働基準法20条の解雇予告手続きが除外される時期を意味しており、「試みの使用期間」というのが正式名称です。会社独自の試用期間と区別する意味合いで使用される言い方です。
「試みの使用期間」は、入社してから14日間は、解雇予告期間を設けずに解雇することができる期間(規定)のことを言います。この14日間は実際に働いた「勤務日数」ではなく、入社してから何日経過したかでカウントする「歴日数」です。入社後14日以内で解雇する場合は、予告期間や予告手当は不要です。ただし、14日以内は解雇予告の手続きが義務付けられていないだけで、解雇の理由など、合理的な解雇理由が必要となることに注意してください。
また、試用期間は長くても6か月程度にするのが一般的です。他には、まず3か月を試用期間としておき、芳しくない場合には、試用期間の延長としてさらに3か月プラスする、という方法も可能です。ただし、特殊な能力を要する仕事でもないのに、試用期間を長くするのは合理的な理由がないと言え、能力や適性を見極めるには6か月もあれば十分と考えられます。
会社が従業員に試される期間としての意義
試用期間は会社が従業員を見極めるための期間と考えがちですが、逆に、採用したアルバイト・パートさんから会社が見極められる期間でもあります。いい人が採用できたと思っていたとしても、会社がその従業員に適切な仕事を与えたりしっかりとした待遇で接しなければ、逆に会社に見切りをつけられて去られてしまうこともありえます。
その意味では、試用期間であったとしても、むしろ試用期間だからこそ、会社としてもしっかりとした従業員への指導や職場環境の整備が必要であることは言うまでもありません。
まとめ
試用期間は会社にとって従業員を見極めることができる期間というだけでなく、従業員からも見極められる期間だということをふまえて、能力や適性を見て判断するための期間として活用することが会社の採用活動にとって非常に重要です。
試用期間における働きぶりをチェックする際、3つの視点で見ることがより精度の高い判断(退職しにくくしっかり働いてもらえる従業員を採用できる)をするためのポイントになります。
»アルバイトを試用期間で見極める3つの視点
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