アルバイト・パートの試用期間満了通知と面談の仕方

試用期間が終わった場合、試用期間満了の通知を行うことで、本採用決定なのか、本採用が難しいのか、あらためて明確にすることができます。
本採用決定の場合、試用期間満了通知と面談の効果を最大化するために、次のことに注意してください。

期間満了通知で本採用を明確にする

試用期間に掲げた目標をクリアして、仕事ぶりや周囲のスタッフとの関係性、職場の雰囲気にマッチして継続勤務に問題がなかった場合、本採用となります。

しかし、バイト・パートのスタッフは試用期間と本採用で大きく待遇や雇用条件が変わるわけではないので、単に最初の2週間なり1か月が経過しただけ、という曖昧な感じになってしまいがちです。試用期間満了の通知を行うことで、会社と本人の意識に「ここから本採用」ということを明確にすることができます。

待遇については、この本採用決定段階で時給を少しアップするということも効果的です。これはスタッフのやる気を向上させる仕掛けの一つとして考えてください。もちろん、時給を含むその他の雇用条件が変更される場合、あらためて雇用契約書を取り交わすことが必要になります。

試用期間満了通知・本採用辞令テンプレート

試用期間満了通知・本採用辞令のWord雛形テンプレートです。ご活用ください。

面談は代表も一緒に参加する

期間満了の際には、立ち話や何かのついでに伝えるのではなく、意識を変えるために、あらたまった場を設けるようにしてください。最終日の業務終了後のタイミングで、「試用期間が終了いたしましたので、これから期間満了の通知を行います。」と伝えて場所を変えてください。これは前日あたりにあらかじめ予告しておいても良いでしょう。

そして、会議室などをセッティングして、本採用の辞令を交付してください。この辞令に時給アップなどの待遇条件変更などを盛り込むのも一つの手です。昇給はスタッフのやる気を引き出す大きな要素ですから、可能であれば時給を上げることも有効な手段です。

面談は採用担当者と本人の他、採用担当者が代表（取締役・社長）とは違う人なのであれば、できれば社長にも同席してもらうことをおすすめします。会社の代表が出席して辞令を交付し、これからも一緒にやっていきたい、大いに期待しているという思いを直接伝えることで、代表も採用にしっかりと関わっていることはもちろん、「ちゃんと見てくれているんだ」という信頼感にもつながります。

出席できない場合でも、採用者にあてた手紙を書いてもらって渡すことで、応募者に思いを伝えるようにしましょう。

あらためて今いるスタッフにも本採用になったことを紹介する

会社と本人の意識をあらためることができたら、次は今いるスタッフの意識もフレッシュなものにしましょう。「この人はこれからもここで正式に働くんだな、一緒にやっていく同僚になるんだな」ということを明確にします。職場に飲み会の習慣があるなら、歓迎会を行っても良いでしょう。

採用担当者から今いるスタッフに対して、あらためて本採用である旨を周知し、本人からの挨拶もしてもらうことで、全員の気持ちがあらたまったなものになります。

まとめ

本採用するのであれば、よりいっそう頑張って働いてもらいたいと思うものです。それを実現するためには、単に通知するだけではなく、本採用になったという意識をしっかり持ってもらうこと、本採用と判断した会社の担当者や代表の思いを伝えることが重要です。

そして、本採用になってからはどういうことを期待しているか、求めているかということを合わせて伝えることで、気持ちを一新して高いモチベーションで働いてもらえる可能性を高めることができます。また、試用期間中に指導してくれたスタッフにも、「あなたの指導のおかげです。ありがとう。」と採用担当者からお礼を言っておきましょう。

試用期間を終えて本採用まで進めていいかどうかを見極めるには3つのポイントがあります。安易に満了通知を出さないよう、最終チェックをしっかりやっておきましょう。
»アルバイトを試用期間で見極める３つの視点