カラオケの鉄人の正社員求人を徹底解剖!仕事内容や給与、面接など
こんにちは、マイベストジョブ事務局です。東京都内を中心に神奈川県や千葉県に店舗を展開する「カラオケの鉄人」の面接や仕事内容について人事の末松さん、エリアマネージャーの桑原さんに取材しました。
この記事の目次
運営元の株式会社鉄人化ホールディングスについて
「カラオケの鉄人」は、株式会社鉄人化ホールディングス(旧・株式会社鉄人計画)が運営するカラオケルームで、2000年に「カラオケの鉄人 溝の口店」(神奈川県川崎市)をオープンしたのが始まりです。
同店の特徴は、「鉄人システム」を自社開発していることで、どの部屋でも「JOYSOUND」「DAM」「UGA」といった複数機種から歌を選ぶことができます。
「Aメーカーの機器には配信されていないBメーカーの楽曲を歌える」など、選択肢の幅が広がるのが大きなメリットで、この楽曲配信システムが競合と差をつけるポイントとなっています。
加えて、人気アニメ・ゲームとのコラボレーション企画が大人気。オリジナル映像配信やグッズ販売、限定メニューの提供をしたり、歌った曲と採点結果が記載されたレシートを発行したり、同店ならではの特典を打ち出しています。
2020年には、業界初のルーム決済を実現した「カラ鉄GO」サービスもスタートしました。
これら「カラ鉄」独自のサービスにより徐々に店舗数を増やし、現在は、東京都内に36店舗、神奈川県に12店舗、千葉県に2店舗を展開しています。
また、運営会社の鉄人化ホールディングスでは、「カラオケの鉄人」と飲食店「赤から」との複合店舗などを開発するレストラン事業や、着うた・着メロなどを配信するメディア事業、各種コラボレーションやプロモーション活動を行うアライアンス事業を展開。グループ会社の株式会社TBHでは、まつエク、ネイルサロン「Rich to」を16店舗、株式会社直久では支那そばを提供する「直久」を22店舗展開しています。
今回は、時代に合わせた変化と成長を目指す、鉄人化ホールディングスが手がける「カラ鉄」での働き方について紹介します。
応募条件と面接までの流れ
学歴・経歴不問、事前選考なしで応募者とは面談を実施
カラオケルーム「カラオケの鉄人」の店舗スタッフ(正社員)への応募は学歴・経験ともに不問です。
Webサイトなどから応募すると、人事担当者から連絡があり面接日を決めます。応募者の負担を減らすため、まずは電話やWebで15〜30分程の面談を実施しますので、不明点はここで解消。その上で面接に進んで頂きます。
面接を受けると2日以内(土日、祝日や大型連休、年末年始などを除く)に採否連絡があり、入社手続きなどを経て勤務がスタートします。
「応募者とはまずお話してみよう」というのが同店の方針なので、Web応募時の選考はなく応募した誰もが面接に進むことができます。というのも、同店では、人柄ややる気重視の採用を行っているからで、それは「お話してみてみないと分からない」という思いがあるからです。
また、「興味があるので、とりあえず話を聞いてみたい」という人も応募OKなので、遠慮なく一次面談の際に人事担当者に伝えてください。
面接の質問について
面接で聞かれるのは志望動機や転職理由、今後の目標など
ここから、面接時の質問も紹介します。
応募動機や転職の理由
- これまでのお仕事でどんな経験をしてきたか
- これまでの仕事で苦労を乗り越えた経験など
- 仕事をするうえで大事にしてきたこと
- 転職先を決めるうえで重視している条件
- 今後のキャリアにおいて何か目標にしていることがあるか
- 職場のコミュニケーションで大事にしていること
カラオケ業界経験者や、店舗の責任者の経験がある場合は、どのような実務に就いていたのかも聞かれます。これは、店長職に近い仕事など、どの階級からスタートするのかを判断するためです。
また、カラオケ店は朝まで営業しているため、未経験・経験者ともに深夜勤務に対応できるかどうかも確認されます。
面接では会社が求めていることと応募者が実現したいことを確認
同店の面接では「本人が望む働き方ややりがい、キャリアを提供できるかどうか」を知るために、上記のような質問が行われます。
なぜなら、多くの求職者にとって転職は人生に関わる大きなイベントで、入社後に「思っていたのと違う」「社風になじめない」といった理由で早々に退職してしまうと、貴重な時間や労力がムダになってしまうからです。また同店としても、採用者には会社の理念や方針に共感し、長く働いてほしいという気持ちがあるからです。
そのため、同店の面接は「会社が求めていることと、自分が転職により実現したいことがマッチするかどうか」を確認する場と捉えていいでしょう。
面接の回答例
未経験者は「カラオケ・カラ鉄が好き」、経験者は「評価制度がある」「キャリアアップができる」など
質問に対する回答も見ていきましょう。
未経験者の場合
- もともとカラオケの鉄人が好き。
- カラオケの鉄人を利用したことがあり興味があった。
- カラオケによく行くので、仕事の内容がわかる。
- 人と関わるのが好きで接客業で探していた。
- カラオケ店などはシフトが不安定なイメージだけど、休みがしっかりとれる。
- 賞与が年に2回支給されるなど福利厚生がしっかりしている。
- がんばればきちんと評価され、昇給する制度があるので。
経験者の場合
- 以前の勤め先では店長以上の役職を目指せなかったが、エリア統括などのキャリアがあるから。
- カラ鉄は店長の裁量権(物事などの意思決定権)が大きく、やりがいがありそう。
- 店長になってもオペレーション(日々の店舗運営)の仕事がメインだったが、売上管理や人材育成、企画立案といった店舗経営に関われるので。
- 今の会社の評価制度があいまいで、給与に個人差があり納得できないことが多いため。
- 以前お世話になった先輩や上司がカラ鉄で働いていて仕事のことを楽しそうに話していた。その姿を見てもう一度一緒に働きたいと思った。
明るく、まじめに仕事をできるかどうかを重視
上記は、応募者の実際の声です。多くの人がカラ鉄の仕事や接客業に興味を持っていることに加え、昇給やキャリアアップが動機になっていることがうかがえます。
同店では、面接を通じて「いつも明るく、まじめに仕事に取り組めるかどうか」も確認しています。その理由は、ちゃんとがんばれる人であれば、まわりからの信頼を得ながら成長していけるからです。
誰にでも「自分をよく見せたい」「いいところを見せたい」という気持ちはありますが、自分を偽るのはよくありません。質疑応答が進む中で話がぶれたり言葉が続かなくなったり、本心ではないことが相手にわかってしまいます。
面接では自分がどういう人間かを知ってもらえるよう、自分が感じたことや思っていることを素直に伝えることが大切です。しかし、「○○でなければイヤ」「△△であればやってもいい」など、自己中心的なわがままを言うのとは違いますので、その点は注意しましょう。
昇級制度と給与アップについて
鉄人化ホールディングスでは年に2回人事査定を行っており、それをもとに賞与・昇級を決定しています。
年2回、個人ごとにスキル評価を実施。
階級ごとに求められるスキルも明確に掲示されているので、自分が今何を頑張ればいいかもとてもわかりやすくなっています。
●階級について
頑張れる人がどんどん上に行ける仕組みがあります。「一般社員→副店長→店長→統括→サブマネージャー」が店舗での階級。そこから更にステップアップし、「エリアマネージャー→課長→副部長→本部長」と本社異動も可能です。
●昇級に伴う給与アップ
階級とは別にグレードによって細かく基本給が変わります。そのため一般社員でも基本給を上げていくことができます。階級が上がれば更に営業手当もアップ。
各ポジションの手当
- 副店長(手当1万円)
- 店長(手当3万~4万円)
- 統括店長(手当5万円)
未経験から7年で支配人までステップアップし月収40万円越えの社員もいます。
仕事・研修について
まずはホール・フロント業務からスタート
カラオケの鉄人に入店すると、まずは店内清掃やカラオケルームの整理、来店者の受付、各ルームへの案内、フードやドリンクメニューの注文受け、準備・配膳、会計といったホール業務などを行います。
ホールの仕事の流れ
- 来店者を迎え、受付をして人数などを確認。
- 利用時間や料金プランなどを説明し、人数などに応じてカラオケルームを選定して案内。
- ドリンクやフードの注文を聞いて準備をして各ルームへ配膳。
- 追加注文を受けて運んだ際は、あいたグラスやお皿を下げる。
- 退室時間が近づいたらインターホンで連絡。
- 会計をしてお見送り。
- 退室後の部屋の掃除と、マイクや選曲用の端末などを定位置にセッティング。
- フロントやトイレなどの清掃・チェックなども行います。
カラオケ店経験者や他業種の店長経験者は早い段階から店舗管理、マネジメント業務にもチャレンジいただきます。
初日は本社でオリエンテーション、2日目以降は配属先店舗で研修
実務の指導は、店舗で行われるOJT研修を通じて行われます。入社初日は本社(東京都目黒区)でオリエンテーションを受け、その後は店舗に出勤します。
本社で実施されるオリエンテーションに参加します。会社の概要やコンプライアンス、福利厚生社内システムの使用方法などについて説明を受けます。
■2日目以降
店舗に出勤します。上にも書いたように、ルームの清掃とマイクやタブレットといった備品の整理をして営業準備を行います。そのほか、マニュアルにそってドリンクを準備したり、各ルームに配膳したり、基本的な業務から開始します。徐々にカウンターでの受付やプランの説明、ルーム案内、会計業務などを覚えます。
入社時の研修は約2カ月が想定されていますが、一人一人の成長に合わせて行われるので期間が短くなったり長くなったりします。
配属先は、自宅からの通勤距離といった本人の希望と、店舗側の研修受け入れ体制などから判断して決定されます。
口コミ、評判について
20代前半~30代後半で未経験者多数
カラオケの鉄人の店舗スタッフは、20代前半~30代後半が一番厚い層です。接客業の経験者が多いですが、「カラオケ店は未経験」という人がほとんどです。
ただ、未経験スタートであっても積極的に仕事を覚えることで、半年で副店長に昇格するスタッフも多数いますし、もともとカラオケ店でのアルバイト経験がある方ならもっと早い昇格も可能です。大学在学中にカラ鉄でアルバイトをしていて、そのまま新卒入社するケースも過去にはありました。
バイトから正社員、紹介による入社が約8割
求人サイトなどによると、転職理由として上位に来るのは「上司、同僚とうまくいなかい」といった不満です。
同店の現在の店舗スタッフは、アルバイトからの正社員登用と社員からの紹介が約8割を占めます。この数字が何を示しているのかを説明しましょう。
バイト先に就職するのは、「仕事そのものに魅力がある」「職場で受けるストレスが少ない」といった理由が多いと思います。
そして知人を自分の会社に誘うというのは、勇気がいります。労働環境が整っていても、人間関係が良好でなければ、なかなか声をかけることはできません。
バイトから正社員に進んだ人、紹介で入社した人が多い同店は「働きやすい場所」と言うことができるでしょう。
バイトから正社員、役職へのステップアップがあるので縦横の連携はスムーズ
また同店は、バイトから正社員、役職へとキャリアアップした人もいて、現場や働いている人のことをよくわかっています。縦横の連携がとりやすい雰囲気で、副店長や店長になっても、悩みごとがあればその都度マネージャーなどに相談できる環境はあるようです。
なお、同店では店長と店舗スタッフ1~2人に対し、アルバイトは20~30人、大型店であれば40人ほど在籍しています。
24時間体制の店舗を営業していくためにかかせない要件が、人材の確保です。戦力となってくれるのはアルバイトで、店にとって大切な存在です。
社員だけでなく、バイトスタッフとのコミュニケーションを心がけ、働きやすい職場を作る役割を担っていることは頭に入れておきましょう。
まとめ
カラオケ店をはじめとする接客・サービス業界は、人出不足が続いています。その背景には「シフトが不規則」「お給料が上がらない」「キャリアアップの仕組みがあいまい」といった声があります。
カラオケの鉄人ではこういった問題に対応するため、2019年度からフルタイム勤務だけでなく、勤務時間や曜日などを調整できる「限定社員」という働き方を導入しています。
昇給や昇格についても年に2回実施され、明確に定められた評価基準をもとに給料アップ、キャリアアップが行われます。
人事の末松さんは「私たちは、お客さまに喜んでもらうことを第一に考え、チームで助け合いながら成果へとつないでいます。こういった姿勢に共感し、ともにがんばってくれる方を求めているので、経験の有無にかかわらず、多くの方にお会いしたいと思っています」と話します。
エリアマネージャーの桑原さんは「誰にでも強みがあり、それを伸ばしていくことを心がけています。相談ごとに対しては、単に答えや指示を出すのではなく『どこに問題があるのか』『どうすれば解決できるのか』を一緒に考えるようにしています。自分の力で正解を導き出せるようになると、仕事がおもしろくなります」とアドバイスをします。
同店は、一人一人の成長に合わせた業務や役割を任せるスタイルを大切にしています。仕事を楽しむ気持ちを忘れず、自分にできることをコツコツと増やしていく人であれば向いていると思います。